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沖電気工業株式会社は5日、MP3デコーダやデジタルアンプ、3Dヘッドフォンサラウンド機能などを1チップにパッケージングした音源LSI「ML2841」のサンプル出荷を開始した。サンプル価格は735円で、量産出荷開始は12月の見込み。 GM対応の128音色やパーカッション用の47音色のほか、中国伝統楽器13音色の188音色を搭載する音源LSI。MP3デコーダや、デジタルアンプを内蔵し、MP3ファイルのデコードからヘッドフォン出力までを1チップで行なえるのが特徴で、ヘッドフォン再生時の消費電力を約32mWにまで低減できる。 従来、携帯電話の音楽再生機能は、通信用のベースバンドLSIや音声処理用のDSPなどのプロセッサとソフトウェアの組み合わせによりMP3デコードを実現していたが、これらの組み合わせでは、消費電力の低減が困難だった。 音源LSIにMP3デコーダやデジタルアンプを搭載することで、これらプロセッサの動作を抑えて消費電力を低減し、長時間のMP3再生などが可能になるという。同社では携帯電話のプラットフォーム改良などにより、約60時間のMP3再生が可能になるとしている。 SRS Labsの「3D surround SRS Headphone」と「SRS(Extreme mode)」も搭載し、3Dヘッドフォンサラウンドやスピーカー用3Dサラウンド機能が利用できる。 効果音や人の声を再生するため、PCM及び同社独自の「OkiADPCM」(2/4bit)用シンセサイザを内蔵する。最大同時発音数は64和音(MIDI) + 8ch(PCM)による72音で、GM音源とMP3などの同時再生も可能。 対応MIDIフォーマットは、MIDI規格の「SMF(Standard MIDI File)」形式と、同社独自の「MCDF(Multi Media Communication Data File)」形式。なお、MCDFでは、通常のMIDI音声以外にPCM/ADPCMの効果音やLED発光、画像表示などを同期させることが可能。 16bitステレオDACや、5バンドデジタルイコライザを搭載。パッケージサイズは4.16×4.16mm。 □沖電気工業のホームページ ( 2006年9月5日 ) [AV Watch編集部/ike@impress.co.jp]
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