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日本ビクター株式会社は11日、2chユニットを内蔵した1BOXスピーカーを至近距離で聴取することで、サラウンド音声を再現できるという新技術「ニアスピーカー・サラウンド」を発表した。 2chのスピーカーでサラウンド再生を行なう技術は、各社から様々なものが発表/販売されている。「ニアスピーカー・サラウンド」は、リスナーがスピーカーのすぐ近くに座り、ニアフィールドで聴取するのが特徴。 ソースのマルチチャンネル信号全てに独自の信号処理を行なうことで、バイノーラル信号へと変換。リスナーの耳もとでマルチチャンネルサラウンドを再現できるという技術。シアターシステムなどで利用を想定している。
ニアフィールドで聴取するため、テレビの音量を上げる必要がなく、夜間でも音漏れなどを気にせずサラウンドが楽しめるとしている。複数台のスピーカーを使う通常のマルチチャンネル・サラウンドと比べ、最大約56%の音漏れが軽減できるという。
なお、バイノーラル録音したソースなど、バイノーラル信号は完全なチャンネルセパレーションが実現できるヘッドフォンで通常聴くものだが、ニアスピーカー・サラウンドは2chスピーカーで再生する。その場合、左耳に入るべき信号が右耳にも入ってしまうクロストークが発生するが、「ニアスピーカー・サラウンド」では独自のクロストーク・キャンセル「トランスオーラル処理」を行なうことで、逆相感を抑えた音像定位を実現したとしている。
□ビクターのホームページ ( 2006年9月12日 ) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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