|
三洋電機株式会社は、新開発の静止画用「手ぶれキャンセラー」などを搭載したムービーカメラ「Xacti」の新モデル「DMX-CG6」を11月下旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は5万円前後の見込み。カラーリングはシルバー(S)、ピンク(P)、ネイビー(L)の3色。 SDHCカードスロットを備えたMPEG-4ムービーカメラで、「Xacti C6」の後継モデルとなる。CCDは有効画素数約600万画素(総画素数約637万画素)の1/2.5型で従来と同じだが、外形寸法がC6の68×23×108mm(幅×奥行き×高さ)から、67.7×34.5×100.3mmへと若干スリムかつ、短くなっている。
重量はC6が約140g/約159g(本体のみ/電池やカード含む)、CG6が約149g/約168g(同)で約10gほど重くなっている。
最大の特徴は、静止画撮影時にも利用できる手ぶれ補正機能を新たに搭載したこと。従来は動画撮影中は電子式の手ぶれ補正が利用できたが、静止画で対応したのは同モデルが初となる。また、静止画用手ぶれ補正は新たに開発した「手ぶれキャンセラー」と呼ばれる機能を採用している。 手ぶれを検出するジャイロセンサーを内蔵し、露光中に本体がどの方向にどの程度動かされたか(ぶれたか)を検出。撮影した画像データのExifデータにタグ情報として記録する。それをもとに、ぶれの無い静止画を作り出す。1.5~2段分の補正能力があるという。補正用データ量は「メモリーカードを圧迫するほどではない」とのことしている。なお、同機能は常にONになており、OFFにすることはできない。 また、動画撮影時にも従来モデルと同じ電子式の手ぶれ補正機能が利用可能。さらに、従来モデルと同様にパノラマ画像合成や、後処理での手ぶれ補正が行なえる「Motion Director SE 1.1」も同梱する。
静止画撮影時には新たに、感度ISO 1600が利用できるようになった。また、動画では従来の9画素混合技術をより強化することで、暗所撮影能力が向上。「ランプモード」に設定することで、フレームレートが30fpsから15fpsに落として、最低被写体照度約2ルクスを実現。「ろうそくの火程度の明るさでも撮影ができる」という。 動画記録形式はISO標準MPEG-4規格に準拠(.MP4)し、音声はサンプリング周波数48kHz/16bitのステレオ、圧縮方式はAAC。MPEG-4の動画撮影モードは「TV-SHQ」(640×480ドット/ビットレート3Mbps/30fps)、「TV-HQ」(同2Mbps)に加え、「Web-SHQ」(320×240ドット/30fps)、「Web-HQ」(320×240/15fps)、「Web-S」(176×144/15fps)の計5モードを用意。なお、「Web-SHQ」、「Web-HQ」、「Web-S」のビットレートは非公表。 静止画記録(JPEG)は6M-H/S(2,816×2112)、16:9(2,816×1,584ドット)、3M-縦(1,536×2,048ドット、2M(1,600×1,200ドット)、0.3M(640×480ドット)に加え、記録画素倍密化を用いた10M(3,680×2,760ドット)の6モードとなっている。新たにSDHCカードスロットを備えており、4GBのSDHCカードが利用可能になった。 液晶モニタは従来の2.0型から2.5型への拡大。約11万画素の表示が行なえる微反射型のTFTカラー液晶。レンズは35mmフィルム換算で38~190mmの光学5倍ズーム。F値は3.5~4.7。NDフィルタも備えている。電源はリチウムイオンで、連続使用時間は静止画で約145枚、動画で約70分。連続再生は約210分可能。 静止画のスライドショー再生機能を備え、3曲のBGMもプリインストール。ユーザーの好みの楽曲をBGMとして利用することもできる。AV出力端子やイヤフォン端子も備え、スライドショーをテレビ画面に出力することもできる。
また、iTunesを介して、Xactiで撮影したMPEG-4動画をiPodに転送可能。Web-SHQ/HQ/Sの解像度ではそのまま、それ以上のモードではiTunesでQVGAに変換してから再生できる。なお、第6世代のiPodは640×480ドットの動画も再生できるが、三洋では「新iPodで、CG6で撮影した640×480ドットの動画が再生できるかどうか、まだ動作検証が終わっていない」としている。
■ 新たなニーズへの対応を DIカンパニー デザイン部の重田喜考部長は、加速している日本家庭のブロードバンド化とともに、SNSやブログなど、新たなインターネットとの係わり合いが発展していることを説明。「受身ではなく、個人が情報の積極的に発信する社会が生まれている。そのためのツールとして、ムービーコンテンツを取り入れたいという新しいニーズも誕生した」とする。 Xactiの公式サイトで、Xactiで撮影した動画をふんだんに使ったコミュニティ「Xacti TV」をスタートさせたことなどを紹介。「今後も新しい使い方の可能性を広げていきたい」と意気込みを語った。 また、ネットワーク以外でもプロジェクタと接続した利用方法などを提案。シアター用プロジェクタの新モデル「LP-Z5」や、76cmで60型投写可能な超短焦点プロジェクタ「LP-XL40」などとの組み合わせ展示も行なった。
□三洋電機のホームページ
(2006年9月25日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
Copyright (c)2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|