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20世紀フォックス ホームエンターテイメント ジャパン株式会社は20日、ヴィジョネア株式会社の「DVDMAGIC」技術を利用し、PPV(ペイ・パー・ビュー)方式で観たいストーリーを個別に購入/視聴できる「PPV-DVD」を開発。第1弾タイトルとして海外ドラマ「24 -TWENTY FOUR-」のシーズンI、II、IIIを12月20日に全国のローソン、サークルKサンクスでテスト販売する。
PPV-DVDとは、ドラマの全話などをあらかじめ収録し、そこに暗号処理を施し、解除パスワードを入力しないと再生できないようにしたもの。購入したユーザーやパソコン、および携帯電話の専用サイトからパスワードを購入。それをDVDプレヤーに入力することで再生できるようになる。 シーズンI~IIIまでを収めた通常のDVD「24 -TWENTY FOUR- トリロジーBOX」(2005年08月12日発売/36枚組/FXBA-27293)は25,200円で販売されている。 対して、PPV-DVDはシーズンI、II、IIIの全話をそれぞれ収めており、各シーズンは6枚組。価格は各1,490円。ただし、購入した状態で視聴できるのは各シリーズともに第1話~第6話まで。第7話~第24話(最終話)までは、2話ずつのPPV作品になっている。2話の視聴料は380円で2週間見放題。7話以降、全話の視聴権を購入した場合は1シーズンにつき3,420円(380円×9)かかり、3シーズンでは10,260円となる。 そのため、PPV-DVDで3シーズンを視聴するには、購入価格4,470円(1,490円×3) + 10,260円(380円×9×3)の14,730円かかる。トリロジーBOXよりも10,470円低価格になる。
また、PPV-DVDはDVD容量の問題で、セル版に含まれている日本語吹き替え音声が省かれている。また、ディスクの構成枚数もセルの36枚に対して18枚と半分であり、1枚の収録話数が多くなっている。 視聴可能期間は2週間で、より短い視聴期間や永久視聴可能なプランなども検討しているが、今回のものには採用されていない。なお、2週間の視聴後であってもさらにパスワードを取得すれば、再びコンテンツは再生できる。 パスワード取得までの流れは以下の通り。まず、DVDディスクを通常のDVDプレーヤーなどに挿入すると、PPV-DVDの説明映像が流れる。ロックされたコンテンツを再生しようとすると、画面にPPVナンバーが表示される。QRコード/URL直接入力/指定アドレスへの空メール送信のいずれかの方法で専用サイトにアクセスし、ナンバーを入力。すると、パスワードが取得できる。これをDVDの画面に入力することで、再生がスタートされる。
PPVナンバーは毎回変更されるため、再生を一旦終了させて再度再生するためには同様の操作で新しいパスワードを取得する必要がある。2週間以内であれば何度でも無料で取得できる。また、無料視聴範囲である第5、6話についても練習用として暗号化が施されている。 料金は携帯電話の場合、ドコモとauでは携帯料金一括請求システムを導入。ソフトバンクモバイルではクレジットカードかWebマネーで決済できる。 なお、「DVDMAGIC」を利用したDVDソフトはこれまでもリリースされているが、今回の「24 -TWENTY FOUR-」ではパスワード入力画面をブラッシュアップ。従来は数字を打ち込む方式だったが、リモコンの矢印キーを利用し、A/B/C/Dのアルファベット4文字と連動した方向キーの入力に変更された。「よりパスワード解除がやりやすくなるほか、24の劇中に登場するコンピュータのハッキング・シーンをイメージした画面デザインにすることで、ゲーム性を持たせた」(ヴィジョネア)という。
■ 認知度90%以上。「まだ見ていない人に」 セル版の「24 -TWENTY FOUR-」第5シーズンDVD-BOXは6万枚近くの出荷を見込み、前述のトリロジーBOXは7万近い出荷を達成するなど、依然として24 -TWENTY FOUR-シリーズは高い人気を誇っている。
ヴィジョネアの内古閑宏代表取締役社長は、「レンタルがスタートしても、あまりの人気で貸し出し中という状態が多い。そうなると、頻繁にレンタルショップに通う時間の無い人は、観たくても手が出せないという状態」と説明。24 -TWENTY FOUR-の認知度は90%以上だというが、「潜在的に、今後ファンになってくれるユーザーの数はまだ多い」とする。 その上で、PPV-DVDの利点として「最初に購入する際の価格が安く、お試し感覚で購入できる。購入後は時間のある時に観られる話数だけ購入できるため、忙しい人でも無理なく楽しめる。また、最終話まであらかじめ収録しているため、レンタルのように貸し出し中がない」と説明した。
なお、20世紀フォックスでは今後、コンビニ以外での販売や同方式を採用した他の作品についても検討していくという。
□20世紀フォックスのホームページ
(2006年11月20日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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