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松下電器産業株式会社とパナソニック エレクトロニックデバイス株式会社は4日、携帯電話やポータブルプレーヤーなどへの搭載を想定した、世界最薄1.5mm厚のマイクロスピーカー「EAS2DS01A」を共同で開発した。サンプル出荷は12月より開始し、量産は2007年5月を目処にしている。サンプル価格は500円。
ポータブルオーディオプレーヤーや携帯電話、デジタルカメラ、携帯ゲーム機などへの搭載を想定した薄型スピーカー。同社従来モデル「EAS2D07D」(2.7mm厚)よりも約45%薄型化したという1.5mmの薄さが特徴。同社は「搭載機器の薄型化やデザイン性の向上に貢献できる」としている。サイズは10×20×1.5mm(縦×横×厚さ)で、重量は0.95g。 スピーカーを薄型化するためには、磁気回路を薄型にする必要がある。しかし、それにともなって振動板の駆動力が減少し、音響性能が劣化するという問題があった。新開発のマイクロスピーカーでは、マグネットを上下斜め位置に配置し、ボイスコイルを磁界の最も有効活用できる位置に配置する新構造「斜向磁気回路」を採用。 これにより、従来の回路構造と比較して、同じスペース内に約3倍のマグネットを収納。高い磁束密度を実現した。さらに、密度分布が製品中央部に位置するため、ボイスコイルを最適な位置に配置可能。音響的な劣化も防ぎ、薄型化と高音質の両立を実現したとしている。
振動板には、斜向磁気回路の形状に合致するよう、凹凸を設けたCC振動板を使用。斜向磁気回路内のデッドスペースを最大限利用することで、振幅スペースを確保している。定格入力は0.5W。出力音圧レベルは85dB。最低共振周波数は1kHz。インピーダンスは8Ω。
□松下電器のホームページ
(2006年12月5日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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