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三洋、H.264撮影に対応した新「Xacti」
-「ピュアフォースIII」搭載。「Xacti 2.0に進化」


DMX-CG65を手にするグローバル営業グループ 国内営業統括本部の原貴志氏

4月下旬発売

標準価格:オープンプライス


 三洋電機株式会社は、ムービーカメラ「Xacti」の新モデルとして、H.264記録に対応した「DMX-CG65」を4月下旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は5万円前後の見込み。カラーリングはシルバー(S)、グリーン(G)、ブラック(K)の3色。

DMX-CG65。3色のカラーバリエーションモデルを用意する DMX-CG6(左)と本体デザインやサイズはほぼ同じ

動画ファイルの構成

 SD/SDHCカードスロットを備えたムービーカメラで、2006年11月に発売されたDMX-CG6の後継モデル。新たにMPEG-4/AVC(H.264)形式での動画記録に対応。

 H.264のプロファイルは最高画質のTV-SHQ(640×480/3Mbps)がMain Profileで、それ以外のモードはBaseline Profileを用いている。音声はAAC(16bit/48kHz、2ch)で記録。

 コンテナフォーマットは「MPEG-4 Part15 AVC File Format」、ビデオトラックは「MPEG-4 Part10 AVC/H.264」、オーディオトラックは「MPEG-4 Part3 Audio AAC」を採用する。

 CCDはCG6と同様に、有効画素数約600万画素(総画素数約637万画素)の1/2.5型。光学5倍ズームに対応。筐体デザインもCG6とほぼ同じ。

 映像処理LSIには、新開発の「ピュアフォースエンジンIII」を搭載。9画素混合技術により、暗所撮影能力を向上。「ランプモード」に設定することで、フレームレートを30fpsから15fpsに落とし、最低被写体照度約2ルクスを実現。静止画のISO感度は1600まで対応。

 SDHCカードは、CG6では4GBまでの対応だったが、CG65では8GBまでのカードをサポートする。H.264を採用したことで、動画の撮影時間を拡大。TV-HQモード撮影時では、1GBのSDカードを利用した場合、CG6では約60分だったが、CG65では約80分となっている。8GBカードを利用すると、約10時間の記録が行なえる。

グリーンモデル 操作部 底面にUSBと三脚穴を備える

 CG6と同様に、動画用の電子手ぶれ補正を搭載。静止画用には、ぶれの方向と量をジャイロセンサーにより検出し、ぶれ成分を打ち消す「手ぶれキャンセラー」を装備する。

 動画撮影モードは「TV-SHQ」のほか、「TV-HQ」(640×480/30fps/1.5Mbps)、「Web-SHQ」(320×240ドット/30fps)、「Web-HQ」(320×240/15fps)の計4モードを用意。静止画(JPEG)は10M-H(3,680×2,760)、6M-H(2,816×2,112/低圧縮)、6M-S(2,816×2,112)、16:9(2,816×1,584)、3M-縦(1,536×2,048、2M(1,600×1,200)、0.3M(640×480)の7モードとなる。

 液晶モニタは2.5型で、約11万画素の表示が行なえる微反射型のTFTカラー液晶。レンズは35mmフィルム換算で38~190mmの光学5倍ズーム。F値は3.5~4.7。NDフィルタも備えている。

 カメラ本体での簡易編集にも対応。そのほか、静止画のスライドショー再生機能を搭載。AV出力端子やイヤフォン端子も備え、スライドショーをテレビ画面に出力することもできる。

 付属ソフトは、DVDオーサリングソフトの「Ulead DVD MovieWriter 5.0 SE」と、MPEG-4 HD対応の動画/静止画管理ソフト「Ulead Photo Explorer 8.5 SE Basic (MPEG-4 HD対応)」。

 付属バッテリでの連続使用は、動画撮影が約70分、動画再生が約200分、静止画撮影が約155枚。パソコンとの接続で、USB給電にも対応。Windows Vistaもサポートする。外形寸法と重量は67.7×34.5×100.3mm(幅×奥行き×高さ)、約169g(電池やカード含む)。



■ 動画共有サイトと連携、“Xacti 2.0”へ

DIカンパニー DIシステムビジネスユニット 企画部の豊田秀樹部長

 今回のDMX-CG65は、他社の動画共有サイトなどと連携した「Xacti 2.0プロジェクト」と共に発表。撮影した動画を気軽に他人と共有するコミュニティを形成することで、Xactiを使った新たなライフスタイルを提案、ブランドの強化を図る。

 Xacti 2.0は、「Web上での高画質デジタルムービーコンテンツ普及」を目的に、シックス・アパートとSEEBOX、エムログ、ボイスバンクの4社と協力。各社の動画共有サイトやビデオPodcast対応ブログパーツにおいてH.264フォーマットの採用を予定する。

 また、ボイスバンクでは、Xactiをパソコンに接続することで動画を手軽にアップロードできるサーバー/クライアント管理ソフトの提供も予定。そのほか、各社でXactiとの共同プロモーションも行なう。

 三洋のDIカンパニー DIシステムビジネスユニット 企画部の豊田秀樹部長は、「XactiはCG65で新世代に入った」としてXacti 2.0のコンセプトを説明。他のビデオカメラに比べ、撮影時間が「10~30分以内」の率が多いというアンケートを挙げ「Xactiは、運動会などセレモニー以外の普段使いも多い」ことが「日々の感動をシェアする」というコンセプトにつながっているという。

同社アンケートでは、「スナップ感覚」での利用が多いという

 また、ビデオカメラ業界としては「テープが終焉し、DVDやHDDなどが乱立している。(SDカードなど)シリコンは出遅れた感もあるが、最終的に最も伸びるのがシリコン。全体を底上げする役割も想定しており、カメラにおけるフィルムからデジカメの流れに類似している」との認識を示した。

 同社では720p記録のハイビジョン対応モデルも展開しているが、HD対応について豊田氏は「技術的には十分に可能だが、現在のネットワーク環境には適していない。近々HDコンテンツも配信に使われるようになると予測されるが、我々もそれに合わせたHD化を考える」と述べた。なお、AVCHDについては「毛色の違う、AVオリエンテッドなフォーマット」として、「MPEG-4コンテナを用いたCG65はPCとの親和性が抜群」とアピールした。

Xacti 2.0プロジェクトには4社が参加 左から、シックス・アパートの関信浩代表取締役、エムログの大石哲司取締役、三洋の豊田氏、ボイスバンクの木ノ川義英代表取締役、SEEBOXの飯島勵代表取締役


□三洋電機のホームページ
http://www.sanyo.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/0703news-j/0313-1.html
□製品情報
http://www.sanyo-dsc.com/products/lineup/dmx_cg65/index.html
□動画共有サイトの案内
http://www.sanyo-dsc.com/community/movie_blog/seebox.html
□関連記事
【3月5日】三洋、ムービーカメラ「Xacti」の体験イベントを実施
-新モデルは「Xacti 2.0」?
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070305/sanyo.htm
【2006年9月25日】三洋、静止画手ぶれ補正対応の新ムービーカメラ「Xacti」
-C6を小型化。暗所撮影能力向上で実売5万円前後
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20060925/sanyo.htm

( 2007年3月13日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


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