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株式会社オーセンティックは23日、液晶ディスプレイのパネル面を振動させるスピーカー「SoundVu」(サウンドビュー)の圧電方式DMアクチュエータ(振動装置)を薄型化。携帯電話などに向けた小型製品の第2世代モデル「DMA-AH35T」として開発した。既に複数の携帯電話メーカーに提案、交渉を進めているという。 SoundVuは、英NXTが特許を持つ技術で、パソコン用ディスプレイにおいてNECが2002年に初めて搭載。NECの社内ベンチャーとして設立されたオーセンティックが駆動部にあたるアクチュエータの開発を担当しており、携帯電話向け製品もこれまで一部機種に搭載されてきたが、本体が大型になる点が課題だった。
新開発のDMアクチュエータ(DMA/Distributed Mode Actuator)は、ワンセグや音楽再生に対応した携帯電話などでの利用を想定しており、外形寸法4.7×34.5×2.4mm(縦×横×厚さ)/重量1.8gと、従来製品から46%の小型化を実現。駆動力も4dB向上させた。携帯電話以外に、ポータブルメディアプレーヤーや携帯ゲーム機への採用も想定する。 2個のDMAをディスプレイの黒枠部分にあたる両端に配置、アクリル製の前面パネルを振動させることでステレオスピーカーとして再生。映像と一致した音声の実現や、スイートスポットの拡大などを図る。
また、NECのPCでも既に搭載されているバーチャルサラウンド技術「AUTHENSURROUND」を携帯電話向けに応用したソフトも用意。スピーカーと合わせて携帯電話メーカーに提供予定としている。 そのほか、従来製品と同様に外部スピーカーとの併用にも対応。携帯電話を閉じた場合に、別の背面スピーカーなどに切り替えて利用することも可能となっている。 再生周波数帯域は300Hz~8kHzで、従来製品より向上。また、多層電圧素子により、駆動電圧は10Vrms。「消費電力は一般的なステレオスピーカーと同等」としている。また、小型化しつつ耐衝撃性を維持。落下テストなどの実用化試験もクリアした。
□オーセンティックのホームページ ( 2007年3月23日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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