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パイオニア株式会社は、カーオーディオのカロッツェリアブランド新製品として、ハイエンド向けのオーディオマスターユニットや、パワーアンプ、スピーカーの計6モデルを5月下旬に発売する。各モデルの価格は下表の通り。
■ オーディオマスターユニット
「AXM-P01」は、別途デジタルプロセッシングユニットの「DEQ-P01 II」やパワーアンプ「PRS-D7400」を追加することで、純正スピーカーを利用したサラウンド環境を実現するオーディオマスターユニット。1DINのディスプレイ部とハイダウェイ部で構成する。DVDユニットや地上デジタルテレビチューナ、iPodアダプタなどとも接続可能。 DIR(Digital Interface Receiver)用とSRC(Sampling Rate Converter)用、DIT(Digital Interface Transmitter)用にサウンドマスタークロックを2基搭載。正確なクロック波形の生成を図り、ジッタ成分を徹底排除して高音質化したという。 また、クロック電源部にはOSコンデンサ(有機半導体固体アルミコンデンサ)、フィルムコンデンサ、高精度シャントレギュレータを採用、安定した電源供給により高精度なクロック波形生成に貢献するという。さらに、ノイズ対策としてディスプレイオフ機能も備える。 フル機能のリモコンに加え、キーレイアウトをシンプルにしたステアリング用リモコンも付属。フル機能リモコンでは、DEQ-P01 II」のDSP調整などの詳細な操作も行なえる。 天面パネルには、2方向の取り付けが可能なブラックアルマイト/ヘアライン処理のアルミパネルを採用。ディスプレイ部のオンダッシュ取付け用マウントベースと、埋め込み設置用のフラッシュマウントキットを同梱する。 入出力端子は、光デジタル入力×2、同軸/光の切り替え可能なデジタル入力×1、アナログ音声(RCA)×2、ステレオミニ入力を装備。光デジタル出力も装備する。外形寸法と重量は、ディスプレイ部が165×16.4×44mm(幅×奥行き×高さ)、0.13kg。ハイダウェイ部が252×152×40mm(同)、1.5kg。 ■ パワーアンプ
最大出力150W×4ch(2Ω)の「PRS-D7400」と、同300W×2ch(4Ω)の「PRS-D7200」は、Icepower製のClass-D増幅回路を採用し、高効率と低歪み、SN向上を図ったブリッジャブルパワーアンプ。高性能ハイスルーレートオペアンプや、出力段のMOS FET採用により、広帯域にわたる音の再現性を向上させたという。 「PRS-D7100」は、低域専用モノラルパワーアンプとしてサブーファ駆動能力にこだわり、高効率を追求したClass-Dアンプを採用したというモデル。最大出力は800W。1Ωまでの低負荷駆動に対応する。 PRS-D7400/D7200には、低域増強のバスブースト機能を搭載。D7100は、複数台接続の場合に1台目の設定値が2台目以降にも自動設定されるシンクロ機能を備える。3製品共通の機能として、純正オーディオ使用時に、スピーカーライン入力からの信号の有無により自動で電源がON/OFFするインプットセンサーを備える。 操作パネルは天面に配置。端子類はトランクルームなどの設置を想定して片側に集約されている。定格出力はD7400が75W×4ch(4Ω)、D7200が150W×2ch(4Ω)、D7100が400W(4Ω)。周波数特性は、D7400/D7200が10Hz~50kHz、D7100が10Hz~240Hz。SN比はD7400/D7200が100dB、D7100が92dB。外形寸法はいずれも304×195×56mm。重量はD7400が3kg、D7200/D7100が2.9kg。 ■ スピーカー
いずれも、中域の忠実な再生にフォーカスしたという「“OPEN & SMOOTH”コンセプト」を採用する、セパレート型の2ウェイスピーカー。ウーファには、新開発の「3層構造IMXアラミドファイバーコーン」を採用する。ウーファ径は「TS-Z171PRS」が17cm、「TS-Z131PRS」が13cm。 “OPEN & SMOOTH”コンセプトでは、トランジェントの向上やワイドレンジ化、無共振化に加え、中域の忠実な再現を図っており、低クロスオーバーによる広指向特性や全帯域にわたる低歪みを徹底的に追求。録音スタジオの余韻や反射音までも再現するとしている。 ウーファには、軽量性と剛性を兼ね備えたという「3層構造IMXアラミドファイバーコーン」を採用。また、振動部を保持するエッジ部には、軽さや内部損失に優れたマイクロファイバーを使用。スピード感と中低域の向上を図っている。 磁気回路には同社のハイエンドモデルに採用されているロングプレート、ショートボイスコイル構造を採用。コイルの単位面積中の磁束を高めるエッジワイズ巻きとダブルマグネットの組み合せにより、レスポンス向上と低歪みを実現したとしている。また、デュアルOFCショートリングの採用により、中低域の不要な磁気歪みの排除も図っている。 フレームは、アルミダイキャストによる「フルバスケット方式」。磁気回路をマグネットカバーと4点のネジで抑え込むことで、ユニット全体の剛性を高めつつ反作用成分を低減、不要な共振を排除するという。 ツイータの振動版には、平織りポリエステル素材にラミネート処理を施した新開発の軽量ソフトドームダイアフラムを採用。可聴帯域外までの高域再生と、28mmの大口径化による低域側の再生限界拡大を実現。バックチャンバーとの組み合わせにより低域側のピストンモーション域を拡大し、広い指向特性を持つ中域再生を可能にしたという。 また、10kHz以上の超高域において、音軸から外れても減衰しないようダイアフラムの形状を最適化。設置場所や試聴位置によらず、ウーファとの優れた音のつながりを実現したとしている。 クロスオーバー周波数を通常より低く設定することで、指向特性の高い中域再生を実現する新開発のクロスオーバーネットワークも採用。再生周波数帯域はZ171PRSが25Hz~32kHz、Z131PRSが35Hz~32kHz。出力音圧レベルは88dB。最大入力はZ171PRSが200W、Z131PRSが150W。 ウーファの取付寸法はZ171PRSが140×67mm(直径×奥行き)、Z131PRSが121×58mm(同)。重量は、Z171PRSのウーファ部が1.87kg、Z131PRSのウーファ部が1.31kg。ツイータ部は0.1kg、ネットワーク部は0.48kgで共通。
( 2007年4月19日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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