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三洋、標準で水中撮影ができる防水「Xacti」
-水深1.5mで60分撮影可能。SDカードにAVC録画


6月15日発売

標準価格:オープンプライス


 三洋電機株式会社は、SD/SDHC対応ムービーカメラ「Xacti」(ザクティ)シリーズの新モデルとして、水中撮影も可能な防水モデル「DMX-CA65」を6月15日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は6万円前後の見込み。

 光学式ズームレンズを搭載したビデオカメラでは世界初という防水ムービーカメラ。同社は生活防水(JIS保護等級4級相当)のモデルとして、2006年8月に「DMX-CA6」を発売しているが、ユーザーから防水機能の強化と、液晶モニタ部の回転機構(CA6は開閉のみ)の要望が多かったため、これらの機能を備えた「CA65」が開発された。

 防水機能はJIS IPX5/8相当。水深1.5m以内で、60分間の使用が可能。「深くまで潜る本格的なダイビングには対応できないが、シュノーケリングで熱帯魚を撮影したり、水の中からサーフィンの撮影をしたり、スキーやスノーボードなどのウインタースポーツにも対応可能。土砂降りの雨の中でも利用できる」という。

カラーリングはリゾートをイメージしたシェルホワイト(W)、ビーチのマリンブルー(L)、スポーツのブライトイエロー(Y)の3色 側面の上に見える、丸い亀裂はスピーカー。液晶パネルの裏側にあたる部分に、スリット状に見えるのがマイク 液晶パネルの保護パネルも新しいものが採用された

 基本的な撮影能力は、4月に発売した「DMX-CG65」(オープンプライス/実売5万円前後)と同等。「内部で使っているチップが一部異なるが、陸上での画質はCG65とほぼ同じ」だという。撮影フォーマットは、CG65から採用したMPEG-4 AVC/H.264(コンテナフォーマット:MPEG-4 Part15 AVC File Format/ビデオトラック:MPEG-4 Part10 AVC/H.264)。音声はAAC(16bit/48kHz、2ch)で記録する。

 撮像素子も共通。有効画素数約600万画素(総画素数約637万画素)の1/2.5型CCDを装備。レンズは光学5倍ズームで、焦点距離は38~190mm(35mm換算)。F値は3.5~4.7。手ブレ補正は電子式。フラッシュも備えている。

 映像処理LSIには「ピュアフォースエンジンIII」を搭載。9画素混合技術により、暗所撮影能力を向上。「ランプモード」に設定することで、フレームレートを30fpsから15fpsに落とし、最低被写体照度約2ルクスを実現。静止画のISO感度は1600まで対応。

 カードスロットはSD/SDHCに対応。最大8GBまでのSDHCカードが利用できる。内蔵メモリは約18MB。動画撮影モードは「TV-SHQ」(640×480/30fps/3Mbps)、「TV-HQ」(640×480/30fps/1.5Mbps)、「Web-SHQ」(320×240/30fps)、「Web-HQ」(320×240/15fps)の4種類。動画撮影中の静止画撮影も可能で、10M-H(3,680×2,760ドット)まで撮影できる。

側面 バッテリとSDカードスロット。水中でこの蓋だけは開けることができない レンズは光学5倍ズーム

 液晶ディスプレイは2.5型で約15万画素。付属ソフトとして、新たにAdobe「Premiere Elements 3.0」と「Photoshop Album SE」を同梱。ムービー編集やDVDメディアへの書き出しが可能。外部出力は専用ケーブルを介したコンポジット/アナログ音声。PCとの接続はUSB 2.0ハイスピードで行なう。

 付属バッテリでの連続使用は、動画撮影が約80分、動画再生が約190分、静止画撮影が約160枚。外形寸法と重量は、70.4×40.5×111.4mm(幅×奥行き×高さ)、約236g(電池やカード含む)。

 なお、Xactiシリーズは握った時にレンズが正面を向くように、レンズが若干上向きに装備されている。そのため、従来は三脚に乗せた際、レンズが上を向いてしまっていた。今回のモデルでは握った時のスタイリングはそのままに、レンズと平行な角度のアーム状ガイドを底部に用意。ガイドに三脚穴が付いており、三脚に乗せてもレンズは水平を維持している。

ストラップなども取り付けられるガイドアームを底部に用意。そこに三脚穴も備えている 三脚に乗せた場合でも、レンズが水平になるデザインを採用した


■ 水中撮影を可能にするために

左がDIカンパニー DI事業部 DI企画部の豊田秀樹部長

 DIカンパニー DI事業部 DI企画部の豊田秀樹部長は、これまでムービーカメラで防水対応のものが無かった理由について「デジタルカメラと違い、ボディが大きかったり、複雑な形状をしているのが原因」と説明。特に、開閉、回転動作が求められる液晶モニタ部の防水化が難しかったという。

 そこで同社では、複雑な形状部品の寸法や組立て精度を向上させ、本体部、モニター部、バッテリー部にそれぞれ特殊パッキンを投入。密封構造とした。さらに、マイクやスピーカー部に、空気(音)は通すが、水は通さない「多孔質体シート」を使用。水中撮影を実現させた。

 なお、水中ではズームや再生、液晶モニタの開閉、回転、各種ボタン操作など、陸上と同じ操作が可能。ただし、電池とSDカードが収納されているスロットのカバーを開くことはできない。

 また、水中での撮影では、画角が若干望遠寄りになるが、ワイドコンバージョンレンズなどは用意していない。

各部にシーリングが施されている デモ担当のモデルさんも「このまま水に入れちゃっていいんですか!?」と遠慮がちに水の中へ CA65を加えた、今後のXactiラインナップ


■ “Xacti 2.0”パートナー企業が増加

 三洋では、CG65の発表時に、撮影した動画をネット上で気軽に共有/公開するための「Xacti 2.0」プロジェクトを発表している。Xactiを使った新たなライフスタイルの提案や、ブランドの強化を目指すもので、シックス・アパートとSEEBOX、エムログ、ボイスバンクの4社がパートナー企業として参加していた。

 今回、その4社に加え、新たにAXSEED、FlipClip、ワッチミー! TV、Ask.jpの4社が参加。合計8社になった。

新たに4社が加わり、8社となった 発表会場では、「Xacti 2.0」プロジェクトに参加する企業が、各社のサービスを紹介した

 順次CA65/CG65への対応が開始され、撮影した動画を気軽にアップロードできるようになるという。H.264フォーマットのままアップロードするか、Flash形式に変換されるかなどは各社によって異なる。また、アップロード方法も各社のサービスに準じる。

 三洋では、これらのサービスにユーザーを誘導するため、各ページへのリンクを備えたポータルサイトを、6月中旬頃にXactiのページに用意するという。

□三洋電機のホームページ
http://www.sanyo.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/0705news-j/0531-1.html
□関連記事
【3月13日】三洋、H.264撮影に対応した新「Xacti」
-「ピュアフォースIII」搭載。「Xacti 2.0に進化」
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070313/sanyo.htm
【2006年7月21日】三洋、生活防水仕様のSDHC対応ムービー「Xacti」
-雨でも撮影可能。SD解像度用で実売45,000円
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20060721/sanyo2.htm

(2007年5月31日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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