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角川グループホールディングスの関連会社である株式会社角川デジックスは26日、動画共有サービス「YouTube」が開発している、YouTubeにアップロードされた動画の識別技術の実証実験に参加すると発表した。 この技術はYouTubeがGoogleの協力で開発しているもので、違法ファイルのアップロードに対する著作権対策の1つとして、そのファイルがどのようなものであるかを識別するもの。実験には既にディズニーやタイム・ワーナーなどが参加しているが、日本からは角川グループが初の参加となる。 参加した理由について角川デジックスは「YouTubeには日本版開始以前より、“涼宮ハルヒの憂鬱”や、“らき☆すた”など、角川グループが著作権を所有するアニメや映画など、約15万の動画が閲覧可能な状態にあった」と、状況を説明。 それらの動画の閲覧数が非常に多かったこともあり、角川グループではその管理方法について検討を重ね、今回の識別技術の実験参加を決定したという。具体的には、角川グループが著作権を持つリファレンス動画とテスト動画を提供。Googleが持つテストアカウントを用いてそれらの動画をYouTubeにアップロードし、識別のマッチングテストが実施される。結果は角川グループにも逐次フィードバックされるという。 技術開発が完了した際は、前述の「らき☆すた」などの違法動画は削除されると思われるが、角川デジックスは「認識技術を含む著作権管理が実現することで、ただ動画を削除するというだけでなく、ユーザー(ファン)の楽しみを尊重し、同時に著作権者の権利を守ることができる、新しいテクノロジーの確立に大きな一歩を踏み出すもの」と説明。
新たな動画共有モデルの確立を目指し、動画共有サイトとの共存の道を模索する。また、角川グループとしてもYouTube日本版をコンテンツの宣伝媒体として積極的に利用する予定だという。
□角川デジックスのホームページ
(2007年7月26日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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