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独Realtime Technology(RTT)は28日、自動車や航空機などをデザインする際に使用する3Dグラフィックソフト「RTT DeltaGen」など、3D関連製品の説明会を開催。そのシステム提案として、演算処理用にNVIDIAのGPUユニット「QUADRO PLEX」や、投写用にソニーの4K SXRDプロジェクタを含めたデモンストレーションを行なった。
「RTT DeltaGen」は、3D/CADデータを写真のような高画質で、リアルタイムレンダリングで表示できるソフトウェア。HDR(High Dynamic Range)画像を使用した環境マッピングや、IBL(Image Based Lighting)により、背景と違和感無くマッチングした表示が行なえるのが特徴。「バーチャルショールーム」とも表現されている。
業務用ソフトウェアとして、企業で大型スクリーンに投写しながら、開発チームがデザインの検証に使用するのがメインだが、高画質な映像を様々なフォーマットで出力できるのも特徴。JPEGなどの静止画、AVI/MPEGなどの動画に加え、flashムービーやQuickTime VRなど、WEB用データにも変換可能。 そのため、デザイン段階だけでなく、Webでの製品PRや、広報用画像での使用、プレゼンテーションやイベントで上映するためのプロモーション映像作成、製品に同梱するマニュアル用イラストなどにも活用できるのが特徴となっている。
非常に精密で高精細な映像が出力されるため、それをリアルタイム演算する機器や、投写するプロジェクタにも高いスペックが要求される。そこで、デモではNVIDIAの「Quadro PLEX 1000」シリーズの「Model.IV」、プロジェクタはソニーの4K SXRDプロジェクタ「SRX-S110」が採用された。コントロールは日本SGIのグラフィックス・ワークステーション「Asterism Deskside」が使われている。 SRX-S110は解像度4,096×2,160ドットのSXRDパネルを採用しており、2,000Wのキセノンランプを2灯使った、最大10,000ルーメンという高輝度が特徴。 「Quadro PLEX Model.IV」はQuadro FX 5600というビデオカードを2枚収録したユニットで、Windows XP搭載のワークステーション「Asterism Deskside」とPCI Express×16の専用ケーブルで接続。演算処理を行なう。 負荷が高いため、4,096×2,160ドットの画面を、2,048×1,080ドットに4分割。「Quadro PLEX Model.IV」内蔵のグラフィクスボードで1/4画面ずつ同時に処理し、それらを組み合わせて、1台のSXRDプロジェクタで投写を行なっている。
RTTのChristoph Karrasch CEOは運動靴から飛行機まで、様々なメーカーの開発現場でDeltaGenが使用されている事例を紹介。特に自動車では、BMWやGM、メルセデス・ベンツ、アウディなどに加え、トヨタ、ホンダ、マツダなど、日本メーカーにも多く採用されており、毎年60%増の成長を続けているとアピールした。
□Realtime Technologyのホームページ
(2007年8月28日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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