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ヤマハ、11.2chのAVアンプ最上位モデル「DSP-Z11」
-「シネマDSP HD3」搭載。音場補正を高精度化


12月10日発売

標準価格:693,000円


 ヤマハ株式会社は、AVアンプのフラッグシップモデル「DSP-Z11」を12月10日に発売する。価格は693,000円。カラーリングはゴールドのみ。

 定格出力140W×7chに加え、プレゼンス用の50W×4chパワーアンプも内蔵した合計11.2chのAVアンプ。ドルビーデジタルプラスやドルビーTrueHD、DTS-HD、DTS-HD High Resolution Audio/Master Audioといった新サラウンドフォーマットのデコードに対応。THX Ultra2 Plusにも準拠している。

 THX Ultra2 PlusとTHX Ultra2の違いは、「THX Loudness Plus」と呼ばれる新しいボリューム技術を採用していること。ボリューム値が小さくなった場合にインテリジェントな効果音レベルと周波数特性の調整をすることで、音調や空間表現が痩せないようにする機能。THX Select2 Plus認証のアンプにも、この機能が必要になる。

【お詫びと訂正】(9月11日)
 記事初出時に「HDMI 2系統の同時出力が可能」と記載しておりましたが、同時出力は行なえません。お詫びして訂正します。

 Ver.1.3aに対応したHDMIを、入力5系統、出力2系統装備。HDMIの2系統同時出力は行なえない。入力1系統はゲーム機やビデオカメラとの接続を想定し、AVアンプとしては業界で初めてフロントパネルに装備している。各色10bitを超える色深度を扱うDeepColor(30/36bit)もサポート。x.v.Colorや1080/24pにも対応している。

 アナログ入力、およびHDMI入力された信号を、HDMIから最高1080pで出力可能なアップスケーリング機能を装備。スケーラーはアンカーベイ・テクノロジー製。NSVや12bitビデオデコーダ、3次元Y/C分離回路、フレームTBC、I/Pコンバータなども備えている。

 独自のシネマDSPに、“高さ”の再現能力を追加した「シネマDSP HD3」(HDキュービック)を搭載。TIと共同開発したDSP LSI「DA70Y」3基に、300MHz駆動のDSP「DA790」も加えた「QUAD DSPエンジン」を構成。フロント/リアスピーカーの外側に、それぞれ2ch、合計4台のプレゼンススピーカーを加えることで、「3次元スケールの圧倒的な音場リアリズムを満喫できる」という。また、サブウーファは2基接続できる。

前にあるのが三点計測を可能にする新型マイクスタンド

 音場自動補正機能「YPAO」も強化。複数カ所での計測結果から最適なセッティングを判断する「マルチポイント計測」や、三点計測を可能にする新型マイクスタンドと、スピーカー角度計測。さらに、定在波を専用イコライザで低減させる「定在波制御」などを新たに追加。測定用マイクを接続するだけでYPAOモードがスタンバイになるなど、操作性も向上している。

 「インテリジェント・システムメモリー」を内蔵しており、入力ソースやサラウンドプログラムを含む、詳細な設定項目を記憶可能。OSD表示されるGUIメニューを見ながら設定がリモコンのボタン1つで呼び出せる。

 LAN経由でPCに保存した音楽ファイルや、インターネットラジオを受信する機能も用意。配信元はWindows Media Player 11やWindows Vistaをサポート。対応フォーマットはMP3/WMA/AAC/WAV。WM DRMで保護されたコンテンツの再生にも対応している。また、別売のiPod用ドック「YDS-10」(10,500円)の接続もサポートする。

構成パーツ

 パワーアンプ部は11ch分、すべて独立しており、いずれも電流帰還型回路を採用。フロントバイアンプ駆動も行なえる。DACはDSDにも対応した、バーブラウンの「DSD1796」を、全13ch分搭載。アナログ入力回路と同一基板上に装着することで、基準グラウンド電位を統一させた。

 安定したクロック信号を出力する「ロージッターPLL回路」には、VCXO(水晶振動子を使ったクロックジェネレータの一種)を組み合わせることで、精度や安定度を向上させている。ほかにも、32bitのRISCプロセッサや、ナショナルセミコンダクタ製オペアンプ「LM4562」なども搭載している。

 ピュアオーディオ用だけでなく、HDMI端子からのビットストリーム信号も含む、様々な音声フォーマットに対し、音質最優先で対応する「ピュアダイレクトモード」を装備。最適な信号経路や動作状態をソースに合わせて選択するほか、映像回路のON/OFFをセットメニューでユーザーが選択することもできる。

 筐体は、厚さ1.6mmの鋼板を使用したサブシャーシと、H型メインフレーム、外縁部のアウターフレームを結合した「H型リジッドフレーム」構造を採用。電源部は、電源トランスを挟んだ右側にオーディオ系、左側にデジタル/映像系の電源回路を配置。アナログ/デジタル間の干渉を抑えている。

背面

 入力端子はHDMI×5、アナログ×11、6chマルチチャンネルアナログ×1(空いているアナログ音声入力端子を利用しての8ch入力にも対応)、光デジタル×5、同軸デジタル×4、コンポジット×6、S映像×6、コンポーネント×4、D5×4、iPodドック用コネクタ×1、USB(1.1)×2、Ethernet。

 出力端子は11chプリアウト×1、サブウーファ×2、アナログ音声×4、光デジタル×1、同軸デジタル×1、コンポジットモニター×1、S映像×1、コンポーネント×2、D5×1、コンポジット×2、S映像×2、RS-232C×1。消費電力は630W。外形寸法は435×497×210mm(幅×奥行き×高さ)。重量は34kg。

□ヤマハのホームページ
http://www.yamaha.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.yamaha.co.jp/news/2007/07090601.html
□関連記事
【9月2日】【IFA 2007】ヤマハ、新フラッグシップの11.2ch AVアンプ「DSP-Z11」
-IFAで公開、5,500ユーロ。x.v.Color/3次元シネマDSP
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070902/ifa05.htm

(2007年9月6日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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