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パイオニア株式会社と三菱化学メディア株式会社は、記録膜に有機色素を使った追記型Blu-ray Disc(BD-R)を実用化した。三菱化学メディアでは2007年内の発売を目指している。
有機色素系BD-Rに対応した記録方式「Low to High(LTH)」は、今春にBlu-ray Disc Recordable Format Ver.1.2に採用。この規格化により、有機色素系材料を採用したBD-Rの製品化が可能となった。 両社は、2004年より色素系のBD-Rディスクの共同開発を進めており、三菱化学メディアは有機色素記録材料の改良とディスク試作を担当。パイオニアは試作ディスクの評価やドライブとの互換性検証やシミュレーションによるディスク構造設計を担当した。両社の技術を融合することで、2倍速記録の有機色素BD-R開発に成功したという。 有機色素膜を利用したディスクは、大規模な設備投資が不要で、既存のCD-R、DVD-Rの塗布型製造設備を一部改造するだけでBD製造ラインに転用できるため、ディスクの低価格化が見込める。 なお、新しいLTHディスクは、既存のBD-R用のHigh to Low(HTL)と読み取り方式が全く異なっているため、ドライブ側の対応が必須となる。パイオニアの現行BDドライブでは対応しておらず、今後の発売予定のドライブで順次LTH対応としていく予定。発売済みのドライブについても、ファームウェアの更新などでの対応を検討はしているが、対応できるかどうかは未定という。 あわせて、記録膜に金属窒化物を採用した多層/高倍速記録BD-Rの技術開発にも成功した。2層以上の多層化と2倍速以上の高速化を実現可能となる。今後も両社では、特性の改善を進めて、Blu-ray Discの発展に寄与していくという。 □パイオニアのホームページ ( 2007年9月18日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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