|
シャープは、世界最大の108型液晶テレビの参考展示に加え、52型/薄さ20mmの「未来のテレビ」などを披露。また、業界初となる26/22型フルHD液晶テレビや、開発中の12.1型モバイルASV液晶なども展示された。 また、会場には片山幹雄社長が姿を見せ、今回の展示や、液晶テレビ事業に関する方向性について報道陣にコメントした。 ■ 初のデジタルチューナ内蔵26型液晶テレビなど
フルHD液晶テレビの最小モデルとなる32型よりさらに小型の26/22型を参考展示。キーボードが置かれていることからも推測されるように、PCディスプレイとしてのパーソナル用途を主に想定している。パネルは亀山工場製。 今回の参考モデルではデジタルチューナをディスプレイ部に内蔵し、製品版でも地上/BSデジタルチューナの搭載を検討。発売時期や価格は未定だが、「従来の26型より2~3万円程度の上乗せ」での実現を目指す。
また、国内の一般イベントでは初披露となる、52型/最薄部20mmの液晶テレビも展示。108型液晶テレビと合わせて、多くの来場者が関心を寄せていた。そのほか、64型/4K2K液晶ディスプレイも展示されている。
ポータブル機器向け液晶では、新モバイルASV液晶モジュールを展示。同方式では最大となる12.1型/1,280×800ドットで、ノートPCなど、主にモニターとしての製品化を予定する。テレビについては「AQUOSブランドとして販売できる基準がクリアされれば検討する」としている。 バックライトはLEDで、コントラスト比2,000:1、視野角は上下/左右/斜め176度、応答速度は8ms。 ■ 片山社長「薄型化は新たな付加価値」
会場には、片山幹雄社長も姿を見せ、液晶テレビなどの戦略について記者からの質問に応じていた。“未来のテレビ”については「これまで求めていた、大画面化、高精細化に続く新たな付加価値」とし、「価格が下がり続けることから脱する流れができた」と見ている。 さらに、「本体の軽量化や、ミリ波伝送によるワイヤレス化などの要素技術ができてきた。もともとリビングに入るテレビの数は限られているが、そこにどのように新しいテレビが入り込んでいくかということに注目している」と述べた。 一方で、価格下落について「(32型など)大画面テレビはまだ割高感があり、もっと下げないといけない」との見方も示している。 また、ソニーの有機ELテレビ「XEL-1」に対しては「方式の問題ではなく、重量や消費電力、厚さなどのスペックでどれが快適性を与えられるかが大事。中身は何であってもいい」とコメントした。 そのほかの展示として、「アクトビラ」などIP経由で配信される映像サービスでの利用をイメージしたHDD内蔵STBを紹介。PLC(電力線搬送通信)を利用したホームネットワークの中で、IPTVなどの様々な配信映像を1台でデコード/記録できるといった製品が想定されている。 また、Yahoo! JAPANとの協力で、フルHD AQUOSの高精細画面を生かしたテレビ向けインターネットサービス「Yahoo! HD for AQUOS」も提案。Yahoo! JAPANのコンテンツの中から地図、絵本、クイズなどの内容をAQUOS専用のUIで楽しめるというもので、AQUOSのブラウザを用いて、リモコンのみで画面のスクロールがなく利用可能。 今回の展示では「精細な航空写真や地図を多人数で見て楽しむ」といったこれまでにない使い方も提案しており、今後は掲載コンテンツなどの検討を進め、実現を目指す。
□CEATEC JAPAN 2007のホームページ ( 2007年10月2日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
Copyright (c)2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|