|
株式会社オーディオテクニカは、iPod用のコンパクトなオーディオシステムを11月9日に発売する。iPod用クレードル、アンプ、スピーカーで構成されており、それぞれが単品で発売される。セット販売は予定されていない。価格はiPodクレードル「AT-ID5」が6,300円、アンプ「AT-VSA30」が28,350円、スピーカー「AT-SP30BLH」がペアで9,975円。
iPodをスマートに設置でき、ライン出力や映像出力端子を備えるクレードルと、その音声信号を増幅する小型のステレオアンプ、共通のイメージでデザインされた薄型スピーカーで構成される。なお、クレードルはブラック(BK)とホワイト(WH)を用意しているが、アンプとスピーカーはブラックのみとなる。
デザインが最大の特徴だが、スピーカーに最近の国内メーカーとしては珍しく、バックロードホーンを採用しているのもポイント。「限られたアンプの出力でより迫力のある再生を行なうために、能率の良いバックロードホーン型を採用した」(同社)という。
■ iPodクレードル「AT-ID5」 クレードルにはアングルアジャスト機能を搭載。5度から30度まで上下の角度調節が可能で、iPodの液晶画面をベストなアングルで楽しめるという。また、クレードルの奥行きを4段階に調節可能。使用するiPodに合わせた深さに変更できるほか、Dockコネクタも左右に移動できるため、端子が中央に無いiPod nanoもセンターに設置できる。
出力端子としてライン出力(ステレオミニ)、S映像、コンポジットを各1系統用意。音声出力はDockコネクタを備えたiPodに対応しているが、映像出力は第5世代iPodのみのサポートとなる。iPod touchや第3世代iPod nano、iPod classicの映像出力は行なえない。 付属のACアダプタを接続することで、iPodの充電も可能。USB端子も備えており、iPodの同期や充電も行なえる。外形寸法は98×87×165mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約320g。
■ アンプ「AT-VSA30」 5W×2ch(4Ω時)のステレオアンプ。CCS(Clear Center Surround)機能を備え、2chながら、より広がりのあるサラウンド再生が可能になるという。モードは「MUSIC」と「MOVIE」が選択可能。 DBB(Dynamic Bass Boost)機能も内蔵しており、スピーカーの音量と連携して低域をコントロール。様々な音量で、最適なサウンドバランスを維持するという。これらの機能のON/OFFやモードは、前面ボタンで切り替えられる。
最大出力は5W×2ch(4Ω)、S/Nは80dB。全高調波歪み率は0.1%。入力端子は背面にアナログ音声(RCA)を2系統、前面にアナログ音声(ステレオミニ)を1系統用意。前面入力には+6dBのアンプを内蔵しており、出力の小さなポータブルプレーヤーでも接続できる。
スピーカーターミナルも用意。電源はACアダプタを使用。外形寸法は44×150×170mm(幅×奥行き×高さ)、重量は焼く635g。フット部を取り外すことで、横置きにも対応する。
■ スピーカー「AT-SP30BLH」 バックローデッドホーン(バックロードホーン)型の2chスピーカー。バックロードホーンとは、スピーカーの背面にホーン(ラッパ)を取り付けたような構造のこと。一見すると通常のスピーカーだが、エンクロージャ内部に長い音道を折り畳むように収納しており、ユニット背面から放出された音を低音として有効利用できる。 小口径のユニットでも豊富な低音が再生できるほか、ユニットから効率良く音圧を取り出せるため、能率が高く、非力なアンプと接続しても良く鳴るといった利点がある。
製品は1ウェイ2スピーカーシステムで、28mm径のフルレンジユニットを2基搭載。アンプ「AT-VSA30」との接続を想定しているため、アクティブスピーカーではない。 再生周波数帯域は140~18kHz。インピーダンスは8Ω。出力音圧レベルは84dB。最大入力は6W、定格入力は2Wとなっている。外形寸法は50×146×176mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は1台約485g。
■ ファッションショー形式で紹介
松下和雄社長は、2007年3月期までの売上げが283億円という高い水準になったことを報告。好調な部門として「光ピックアップ/半導体レーザー」を挙げたほか、「薄型テレビが人気になっているため、生産ラインに使われているテクニカの静電除去技術なども好調」と説明した。
AV関連製品では、ポータブルオーディオプレーヤーの市場拡大に伴い、「若者だけでなく、年配の方達もイヤフォン/ヘッドフォンを利用するようになっている。中でも評判が良いのはノイズキャンセルイングヘッドフォンの第1弾“ATH-ANC7”。女性向けをテーマにしたカナル型イヤフォン“ATH-CK1”も反響が大きい」と説明。それぞれの特徴を紹介しながら、新製品群を発表した。
なお、今回の発表会は例年と趣向を変え、ファッションショー形式で、新製品のヘッドフォンを身に付けたモデルが次々と登場。服装なども含めて実際の使用をイメージしたショーとなっており、華やかな発表会となった。
□オーディオテクニカのホームページ
(2007年10月4日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
Copyright (c)2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|