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ソフトバンク、新音楽サービス「S! ミュージックコネクト」
-'07年秋冬モデルから対応。WMA採用で約450万曲


11月中旬よりスタート


 ソフトバンクモバイル株式会社は、携帯電話の2007年秋冬モデルとして、3.2型液晶搭載でワンセグ受信対応の第4世代AQUOSケータイ「920SH」など、10機種を発表。11月中旬より順次発売し、ワンセグ対応モデル6機種を含むラインナップとなっている。

 シャア専用携帯電話「913SH G TYPE-CHAR」など、注目の新端末が用意されているが、10機種中、いずれもシャープ製の4機種「920SH」、「820SH」、「821SH」、「822SH」では、ソフトバンクが新たにスタートさせる音楽サービス「S! ミュージックコネクト」に対応しているのが特徴。同サービスは「920SH」の発売時期である11月中旬以降にスタートする。

シャア専用携帯電話「913SH G TYPE-CHAR」 「920SH」

「820SH」 「821SH」 「822SH」

ロゴマーク

 これは、パソコン向けに配信されている音楽配信サービスで購入した楽曲を対応携帯電話に手軽に転送できるというもの。最大の特徴は、ソフトバンク自身が音楽配信を行なうわけではなく、既に存在しているWMA形式のPC向け音楽配信サービスで取得した楽曲を、携帯電話でも再生できるという点。

 サービスは、無償ダウンロードが可能な専用ソフト「S! ミュージックコネクト」で使用可能。ソフト内で専用ポータルサイトの表示が可能で、そこにお勧めの楽曲や、人気楽曲のランキングなどの表示が行なわれる。そこから楽曲ダウンロードボタンをクリックすると、提携しているレーベルゲートの「mora win」に誘導され、同サービスのWMA楽曲ダウンロードページへとアクセスすることになる。

 ダウンロードしたWMAファイルは、「S! ミュージックコネクト」で管理が可能。接続した携帯電話のメモリーカードへ、フォルダ構造などを意識することなく、手軽に転送できる(内蔵メモリへの転送には非対応)。ほかにも、最高256kbpsまで設定可能な音楽CDからのWMAリッピング機能も搭載している。対応OSはWindows XP/Vista。

 登録した楽曲ファイルの検索や、プレイリストの作成も可能。プレイリストそのものを携帯電話に転送することはできず、PCでの使用をメインにしたものだが、プレイリストに登録した楽曲のみを携帯電話に転送する機能は備えている。

サービス概要。携帯電話でダウンロードした楽曲をPCに転送する機能は無い 専用ソフトのメイン画面。楽曲の人気ランキングなどのレコメンド情報は掲載されているが、実際の配信サービスは、各サービスのページで受けることになる WMA楽曲を管理している画面

プレイリスト作成にあたる「カスタムDISC」機能。好きなCDを仮想的に作るというイメージで、人気の楽曲を登録していくプレイリスト。リストの楽曲を転送する機能も備える 転送画面

 「S! ミュージックコネクト」自体に、配信楽曲の検索機能は備えていない。また、楽曲のダウンロードには、各サービス先での会員登録や決済などの工程が必要になる。つまり「S! ミュージックコネクト」は、WMA楽曲配信の“ポータルソフト”兼、ソフトバンク携帯に手軽に転送可能な“WMA転送ソフト”と表現できる。

 そのため、エイベックス「ミュウモ・ミュージック」や、ヤマハの「MySound」など、提携している「mora win」以外のサービスで取得した楽曲でも、WMAファイルであれば読み込み/転送が可能。携帯電話に転送する場合は、通常のWMA対応ポータブルオーディオプレーヤーと同様の扱いになるため、各サービス/楽曲により、書き出し可能回数は異なる。ただし、回数内であれば、ムーブにはならず、携帯電話/PCの両方で同じ楽曲を再生できる。

 なお、今回の「S! ミュージックコネクト」対応機種は、DRMとしてWM DRM10に対応しているが、サブスクリプションサービスには対応していないという。「今回の4モデルでは対応していないが、今後の機種では順次サポートしていきたい」としている。


■ 配信楽曲数は約450万曲

孫正義社長

 同社の孫正義社長は、「以前から、“ソフトバンクは音楽機能が弱い”と言われてきた。そこで今回、新音楽サービスを開始する」とし、「S! ミュージックコネクト」を紹介。

 他社との比較として「a社は対応サイトの楽曲配信数は約75万曲だが、ソフトバンクでは約450万曲。音質面でも、ソフトでのリッピングは最高256kbpsまで設定できるが、a社は132kbpsまで」などの数値を紹介。音質、対応楽曲ともに上回っているとアピールした。


■ キーワードは「THE PREMIUM」

 孫社長は今回発表した10機種について、ワンセグ放送の受信に対応しながら、最薄部14.7mmのAQUOSケータイ「920SH」や、同じくシャープ製でワンセグ対応ながら、薄さ13.4mmを実現した「820SH」などを例にとり、「これまでのワンセグ対応端末は、どちらかというと男性向けのイメージで、多機能でゴツゴツした機種を好む人がユーザーに多く、女性などから“分厚い”とか“持ちにくい”と言われていた」という。

 そこで、薄さやデザインなどにこだわり、「多機能ながら、上質なプレミアム感を持ったラインナップを実現した」と、新製品群を紹介した。

キーワードは「THE PREMIUM」

 孫社長は「料金プランなどで、“ソフトバンク=低価格”というイメージを持たれているかもしれないが、何も安値ばかりを追求しているわけではない。料金をシンプルかつ、わかりやすく、利用しやすい価格で提供することをモットーにしている」と説明。

 「今後もそのポジションは維持したい」とした上で、「多機能化や多カラーバリエーションなどと同時に、今後はガンダムやキティちゃんなど、それぞれの角度でこだわり抜いた端末を投入していく。安かろう悪かろうでは意味が無い。これからは“上質なものがリーズナブルな価格で手に入る”というポジションで行きたい」と今後の戦略を語った。

 また、音楽機能以外の新サービスとして、10月22日から、検索サービスYahoo! の携帯電話向けサイト「Yahoo! ケータイ」において、大幅な機能拡充を実施したことを報告。

 ソフトバンクの携帯電話で検索を行なうと、例えば「六本木 ミッドタウン」などの建物の名前を入力すると、検索結果の一番上に地図画像を表示。「上戸彩」などの芸能人を入れると、検索結果に「着うた」や「着ビデオ」などへのリンクが自動的に埋め込まれるなど、「PC向け検索結果と同じようなページを表示するのではなく、より携帯電話向けにインテリジェントに整理された表示が行なわれるようになる」(孫社長)という。ただし、同サービスはソフトバンクの携帯電話からのみの利用となる。

 なお、孫社長は質疑応答の中で、iPhoneの日本市場への投入について聞かれると「イエスとも、ノーとも言えない。まったくのノーコメント」とし、従来と同様の姿勢を貫いた。

□ソフトバンクモバイルのホームページ
http://mb.softbank.jp/mb/
□ニュースリリース(音楽サービス/PDF)
http://broadband.mb.softbank.jp/corporate/release/pdf/20071022_3j-2.pdf
□ニュースリリース(Yahoo! ケータイの機能拡充/PDF)
http://broadband.mb.softbank.jp/corporate/release/pdf/20071022_4j.pdf

(2007年10月22日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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