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日本放送協会(NHK)と三菱電機株式会社は6日、映画のスクリーンや対応テレビなどに表示された映像をビデオカメラで再び撮影(再撮)しても、その場所や時刻などが特定できる電子透かし技術を発表。盗撮による海賊版ビデオの流通や、インターネット上への不正アップロードなどを抑制する効果が期待できるとしている。 電子透かしは、映像などの信号を、人間の視覚で認識不可能なレベルでわずかに変化させ、映像を特定できる情報を埋め込む技術。従来はアナログ/デジタルでのデータコピーによる違法な複製の防止を目的に開発されていたが、テレビ画面の大画面・高画質化や、カメラの小型化・高画質化に伴い、再撮による海賊版制作が問題となったため、新たに「再撮耐性」を持つ電子透かしを開発した。 「再撮耐性」とは、再撮された場合でも透かしの情報が検出可能になること。画面やスクリーンを斜めから撮影したり、映像の一部が欠けたりしていても透かしが検出できるという。DVDやVTRでのデジタル/アナログコピーからも検出は可能。 デジタルシネマ対応の映画館であれば、個別の透かし情報を埋め込むことが可能。海賊版がどこの映画館で再撮されたかが特定でき、抑止効果を持つとしている。また、この電子透かしを表示可能なディスプレイが導入されれば、幅広い映像において著作権保護への効果が期待できるという。
□NHKのホームページ ( 2007年12月5日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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