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株式会社ケンウッドは、同社初となるリニアPCMレコーダ「MGR-A7」を2月上旬に発売する。2GBメモリを内蔵しており、価格はオープンプライス。店頭予想価格は35,000円前後の見込み。カラーリングはブラック(B)、レッド(R)の2種類を用意する。
同社ポータブルオーディオプレーヤー「Media Keg」シリーズの1モデルと位置付けられており、リニアPCM(WAV)/WMA形式での高音質録音に加え、Media Kegプレーヤー譲りの高音質再生も特徴。演奏会や鳥の声などを録音する生録用レコーダでありながら、外部にマイク部が露出しない、威圧感の少ないデザインを採用することで、会議や取材などでボイスレコーダとしての利用も訴求。普段は高音質ポータブルプレーヤーとして活用できる「新しいタイプの製品として訴求したい」(同社)としている。
本体に2GBのフラッシュメモリを内蔵するほか、底部にSDHC対応のSDメモリーカードスロットを装備。メモリの追加が行なえる。マイクは本体上部に内蔵。無指向性のL/Rマイクに加え、単一指向性のセンターマイクを中央に配置。ピンポイント録音ができる「モノラル録音」、120度の角度で内蔵した無指向性マイクで広がりのある録音を行なう「ステレオ2マイク録音」、広い音場を収録しながらも、センターエリアの集音性を高めた「ステレオ3マイク録音」の3モードが本体裏のスイッチで選択可能。マイクの向きを手動で変更することはできない。
録音フォーマットはWAV/WMA。WAVは16bit、44.1/48kHzの録音が可能。24bitや96kHzでの録音はサポートしていない。WMAの録音ビットレートは64/96/128kbpsから選択可能。信号入力レベルを最適化する「オート・ゲイン・コントロール」、音源に最適な録音レベルにする「オート・レベル・セッティング」、さらに「マニュアル・レベル・セッティング」などの機能を用意。レベルメーターも備え、ファイル名へのタイムスタンプ、シンクロ録音、ディレイ録音なども可能。 マイク入力端子、ライン入出力端子も装備。マイクはプラグインパワーに対応する。本体に三脚穴は備えていないが、オプションで三脚穴を設けたケースなどを製品化する予定。なお、音声編集ソフトなどは付属しない。 マイク用アンプ部にはデジタルアンプを採用。AD/DAコンバータにはWolfson製の「WM8985」を、左右チャンネル用に独立して配置。互いの干渉を抑制している。この回路は再生時にも使用しており、高音質再生が行なえるという。また、Media Kegシリーズ同様、デジタルアンプの電源には独自のクリアデジタル電源を採用している。
再生はMP3(32~320kbps)、WMA(32~320kbps CBR/32~355kbps VBR)、WAVをサポート。WM DRM9もサポートしている。圧縮音楽再生時に、失われた高音域を補間するという独自の「Supreme」も搭載する。1.5インチのモノクロ液晶ディスプレイは6行表示が可能で、バックライトも装備。メニュー構造などはMedia Kegシリーズのそれを踏襲しており、「ボイスレコーダは画面の小さなモデルが多いが、MGR-A7はプレーヤーとしての視認性や操作性にもこだわっている」という。本体でのプレイリスト作成やプレイリスト再生、A-B間リピート再生、再生速度コントロールなども可能。
再生音へのイコライジングは、BASS/POPS/ROCK/JAZZ/DANCE/VOICEが選択可能。ユーザーが自分で調節することもできる。ヘッドフォン出力は6mW×2ch(16Ω時)。ID3タグ表示も可能。PCとの接続はUSB 2.0で行なない、ドラッグ&ドロップでの楽曲転送も可能。電源は内蔵のリチウムイオンバッテリ。連続使用時間はWAV(44.1kHz)/WMA(128kbps)録音で12.5時間。再生はMP3(128kbps)、WMA(128kbps)、WAV(44.1kHz)で約19時間。充電は付属のACアダプタ、もしくはUSBから可能。所要時間はACが3時間、USBが3.5時間。 対応OSはWindows XP/Vista。外形寸法は100×52.7×18mm(縦×横×厚さ)。重量は95g。ヘッドフォンやACアダプタ、各種ケーブルを付属する。
□ケンウッドのホームページ
(2008年1月30日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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