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日本ビクター株式会社と船井電機株式会社は30日、液晶テレビなど、薄型テレビ事業で提携することで合意したと発表した。両社の欧米生産拠点の相互乗り入れや、製品の共同開発、物流インフラの相互利用などを推進する。
さらに、共同開発も実施。船井が欧州向けに発売する液晶テレビの開発を、2008年上期を目処にビクターへ委託。ビクターが欧米向けに発売する液晶テレビは両社で共同開発し、船井での生産を2008年下期を目処に開始するという。 ほかにも、原材料の共同購買戦略や、物流インフラの相互利用、アフターサービス分野での協業も推進。コスト削減や購買力強化、サプライチェーン強化、顧客満足度の向上などに繋げたいとしている。さらに、環境分野での協業も推進していくという。 船井は独自の生産システム「FPS(フナイ・プロダクション・システム)」を活用したコスト競争力/量産化技術に強く、米国市場をメインに、普及価格帯の製品でグローバルな事業展開を行なっている。一方、ビクターは液晶テレビの倍速駆動や高画質化技術などを得意とし、高付加価値商品を核に国内や欧州を重点的に展開している。 今後は共同生産・相互生産委託によるコスト競争力の強化と共に、両社の特長を活かした商品の相互供給による価格帯別・地域別商品ラインアップの補完/強化を目指す。また、デジタル映像機器のプラットフォームを共同開発することで、開発効率向上と投資負担の低減など、幅広い分野で協業のメリットを追求していくとしている。
なお、ビクターはケンウッドと2007年7月に資本業務提携契約書を締結。2008年の経営統合に向け、具体的な検討を行なっている。これについてビクターは「今回のビクターと船井の提携は、ビクターとケンウッドの経営統合という大きな枠組みの中で、ディスプレイ機器を中心とした映像機器事業分野でのビクターの事業基盤、競争力の強化を図るもの」と説明。ケンウッドも「経営統合という大きな枠組みの進展に寄与する。新統合会社にとっての強みが加わることとなり、成長を加速する効果が期待される。ケンウッドもビクターと船井の提携を積極的に支援していく」とのコメントを発表している。
□日本ビクターのホームページ
(2008年1月30日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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