ソニー、チャットも可能な無料動画配信「branco」 －“6人のアッキーナ”が「デスクトップに貼るTV」を紹介

3月31日正午サービス開始 料金：無料

　ソニーは、PC向けのインターネット動画配信サービス「branco」(ブランコ)を3月31日の正午より開始する。利用は無料だが、NTTのフレッツ光(NTT東日本「Bフレッツ」、NTT西日本「フレッツ・光プレミアム」、またはBフレッツ+フレッツ・v6アプリ)ユーザーのみ対象となる。対応OSはWindows XP/Vistaで、Windows Media Player 10以上とInternet Explorer 6 SP2以上が必要。

branco

　アニメや海外ドラマ、音楽、バラエティなど国内外の映像コンテンツを、放送形式でストリーミング配信するIPTVサービス。VODとは違い放送時間が決められており、専用の番組表から選んで視聴すること。配信フォーマットはWMV、解像度は720×480ドット(約3.8Mbps)で、「DVDビデオクラス」を謳う。ネーミングは「Broadband Contents Delivery」が由来。

　サービス開始時は6つのチャンネルを用意し、一定時間のサイクルで番組を配信。視聴は配布される専用プレーヤーを用いて行なう。コンセプトは「デスクトップに貼るテレビ」で、通常のフル画面表示以外にも、ウェブやメールを利用しながら脇に起動させておき、好きな番組が始まったときにフル画面にするといった「ながら見」の利用も想定。なお、番組の録画は行なえない。

視聴画面	番組情報表示時	小画面の「サイドモード」も利用可能

　利用手順として、上記の光サービス利用者は「branco」のホームページから専用ソフトをダウンロード/インストール後、回線環境/PC設定のテストを行ない、ユーザー登録によりNTT東日本エリアは即日、NTT西日本エリアでは翌日より利用可能となる。

　スタート時のコンテンツは、バンダイチャンネルやディスカバリーチャンネルのほか、ソニー・ピクチャーズが提供する海外ドラマなどを用意する。チャンネル構成は下表の通り。

チャンネル名	カテゴリ	提供会社	内容
あめどら	海外ドラマ	ソニー・ピクチャーズ	’70～’90年代の日本のテレビで放映されたドラマも織り交ぜて構成
バンダイチャンネル	アニメ	バンダイチャンネル	ガンダムを含め、人気のロボット系アニメを中心に構成
ディスカバリー・セレクト	ドキュメンタリー	SCメディアコム	ディスカバリーチャンネルのドキュメンタリー
Dramatic! Film	ショートフィルム Vシネマ ドラマ アニメ		国内外の映画/ドラマ主体(テレビなどでの露出が少ないもの)
プチ・ティービー	Flashアニメ バラエティ	ソニー・デジタル エンタテインメント	Flashアニメや独自制作を含めたバラエティ番組を計画
VMC	音楽	スペースシャワー ネットワーク	J-POPや洋楽、インディーズを織り交ぜたミュージッククリップ

番組表画面

　編成は4時間を1サイクルとし、1日6回(計24時間)放送。月/木曜、火/金曜、水/土曜はそれぞれ同じ内容を放送し、日曜はその週に配信された内容を一挙に放送する。

　番組表は、日付順/チャンネル順の2種類を用意。視聴予約が行なえるほか、これまでの視聴履歴からおすすめ番組の自動視聴予約や、メール通知が可能な「あなぴた」機能が利用できる。なお、番組表は3月24日より公開される。

チャット画面

　視聴中にコメントを書き込んでチャットが行なえる点も特徴で、任意のチャットルームにいる視聴者同士でテキストチャットが可能。視聴評価や番組レビューなどコミュニティ機能の充実も図っている。

　サービスの主な収入となる広告では、新開発の技術「PPoS」(ピーポス)により番組配信中でもCMを視聴者の年齢・性別など属性に合わせて変更することが可能。ユニークユーザー単位での配信CM変更や、表示回数制御などターゲット広告が行なえる。目標ユーザー数は、2010年で200万とする。

■ 6人のアッキーナ!?登場。「ブログをしながら見られてうれしい」

　ソニーマーケティング株式会社のビジネスデベロップメント総括の杉山博高氏は、新サービスで3つのことを目指すと説明。その内容は「IPTVという新たなサービスで、コンシューマとの新たな関係を作ること」、「コンテンツの提供で、VAIOなどハードウェアの使用頻度をアップしてもらうこと」、「クリエイターの発表の場としても利用してもらい、次世代クリエイター育成のプラットフォームとしての活用」とした。また、PC以外のハードウェアでも視聴できるサービスの拡大を検討していることも明らかにした。

　サービス内容について説明を行なったインテグレーテッドビジネス推進部チーフプロジェクトマネージャーの柿沼英彦氏は、「例えば仕事をしながら音楽番組を“ながら見”して、好きなアーティストが出たらフル表示にする」といった視聴を提案。チャットについては「ニコニコ動画はVODで映像に字幕を被せるが、brancoはリアルタイムでコミュニケーションしてもらおうというサービス」と述べた。

杉山博高氏	brancoが目指すもの	柿沼英彦氏

　ゲストとして、“アッキーナ”こと南明奈さんも来場。brancoのチャンネルのうちドラマにちなんでセーラー服姿で登場した南さんに続き、“お面”を付けて、様々な衣装に身を包んだ5人のアッキーナ(!?)が登場。洋画をイメージした黒のドレス、アニメをイメージしたガンダムの連邦軍の制服姿、フラッシュアニメ「暗黒キャット」に扮したネコ耳姿などで、6つのチャンネルをアピールした。

セーラー服姿の南明奈さん	様々な衣装に身を包んだアッキーナたちが続々と登場

自身も3月に高校を卒業したばかりの南明奈さん

　南さんは「6つ子になりました」と他の5人を紹介した後、brancoについて「簡単にインストールできて、ブログなどをやりながら見られるのはうれしい」と話し、セーラー服姿になったことについては「昔からドラマが好きなので、映画やドラマが見られるチャンネルが好き」とし、学園ドラマをイメージして制服を選んだという。

一見、お面とは思えない精巧な造りのフェイスマスクを付けたアッキーナたち。全員でインストールセレモニーを行なった

□ソニーのホームページ
http://www.sony.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200803/08-0317/
□brancoのホームページ
http://www.branco.tv/
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( 2008年3月17日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]

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