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社団法人デジタル放送推進協会(Dpa)は1日、大阪の「ホワイティうめだ」と「なんばウォーク」の両地下街において、ワンセグ放送や、AM/FMラジオの受信を可能にする事業が完成し、3月31日より供用を開始したと発表した。 同事業は、社団法人デジタルラジオ推進協会が事業主体となり、在阪の各放送局と大阪地下街株式会社で結成する大阪地下街遮蔽対策事業協議会が、総務省の「地下街等における電波遮蔽対策事業」の補助金を受けて進めていたもの。 地下街など、人工的に設置された地下空間にて放送が受信できない地域のうち、特に公共性が高い箇所について、災害時の情報取得手段の1つとして、携帯端末のワンセグ放送と、災害時に強いAM/FMラジオを受信できるようにする。今回の完成により災害時の情報取得力が格段に向上するだけでなく、平常時もワンセグ、AM/FMラジオが気軽に利用できるようになるとしている。 再送信されるのは、地上デジタル放送が、NHK総合、NHK教育、毎日放送、朝日放送、関西テレビ、読売テレビ、テレビ大阪の7波、AMラジオがNHK第1、第2、毎日放送、朝日放送、ラジオ大阪(大阪放送)の5波で、FMラジオがNHK、FM大阪、FM802、FM COCOLO(関西インターメディア)の4波。
ホワイティうめだでは、隣接する民間ビル屋上に受信用のアンテナを設置。地下街構内には送受信装置などを構築したほか、地上デジタル放送、FMラジオ用アンテナを地下街通路天井部に20カ所設置した。AMラジオ用アンテナは通路天井内に誘導線を敷設し、電波を再送信する。 なんばウォークでは、受信アンテナは隣接する「なんばウォークビル」屋上に設置。地下街には地上デジタル放送、FMラジオ用アンテナを22箇所設置、AMラジオは誘導線を敷設して再送信する。 ホワイティうめだは1日約60万人、なんばウォークは1日約20万人が利用する巨大地下街のため、工事はいずれも地下道を閉鎖した深夜に実施。2008年1月上旬から実施設計、調査を行ない、その後配管配線作業を経て、3月中旬にはアンテナなどの設備を設置した。 設備/工事は住友電設株式会社が担当し、両地下街を合わせた総工費は1億6,800万円を見込む。これまでにも東京の八重洲地下街や、神奈川県川崎市の「川崎地下街・アゼリア」にて、総務省の補助金を受けた同様の事業が行なわれてきたが、西日本では今回が初となる。 □Dpaのホームページ ( 2008年4月1日 ) [AV Watch編集部/ike@impress.co.jp]
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