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株式会社NECエレクトロニクスは14日、NECの中央研究所と共同で、低解像度の映像や静止画像を拡大表示時に高画質化する技術を開発したと発表した。 今回開発した技術は、1枚の画像データの情報を解析/処理することで、画像のボケや粗さを改善し、高画質化を実現する「1枚超解像技術」と呼ばれるアルゴリズム。画像データを拡大処理する際に、人物や物体の輪郭部分となる画素の表現調整を行なうことで、画質の補正や色再現性の向上を図り、画像を鮮明に表示するという。 同アルゴリズムを適用することで、解像度が320×240ドットのワンセグ映像を、800×480ドットのWVGA液晶搭載携帯電話やカーナビで鮮明に表示できる。さらに、通常のテレビ放送やDVDの720×480ドット映像も、6倍の解像度となるフルHDテレビで鮮明に表示可能となるとしている。
NECエレクトロニクスは、1枚超解像技術のIPコアを搭載したASIC(特定用途向け半導体)の受注を今年度上期から開始、2010年度に100億円の受注を目指すとしている。早ければ2009年夏に同技術を搭載したASICの出荷が可能となる見込み。 同技術を適用したIPコアは、1枚の画像のみで画質改善が可能で、データ容量が少ないため、処理に必要なメモリの外付けを行なわずに、リアルタイム処理が可能。また、ソフトウェアが不要で、データ出力インターフェイスは汎用のものが採用されているため、既存システムへの組み込みが容易という。 そのため、短期間かつ低コストで、容易にシステムに組み込める画質改善技術として、同技術を提案。機器メーカーに携帯電話やカーナビ、テレビなどでの導入を呼びかけていく。 □NECエレクトロニクスのホームページ ( 2008年5月14日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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