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英Wolfson Microelectronicsは9日、次世代の超低消費電力(ULP)を実現したという、ポータブル機器向けのオーディオコーデック「WM8903」を発表した。5×5×0.55mm(縦×横×厚さ)/40ピンのQFNパッケージで提供され、サンプル出荷は既に開始している。 1回の充電で最大40時間再生が可能なポータブル機器を実現できるという省電力オーディオコーデック。ポータブルメディアプレーヤーや、携帯ゲーム機などでの採用を想定している。 低消費電力DACキャパシタ用の独自スイッチング・アーキテクチャ「SmartDAC」を採用し、ヘッドフォンアンプの消費電力を4.4mWまで低減。パフォーマンスと消費電力のバランスをプログラミングできる機能を搭載し、AC駆動時/電池駆動時など状況に応じた最適化をあらかじめ設定できることが特徴。 クラスG/Hの発展型とする「クラスWアンプテクノロジ」を採用。クラスWのヘッドフォンアンプは、実際の音楽信号レベルに自動追従し、適応型デュアル・ドライバ用チャージポンプを使用することで、消費電力を最適化するという。 さらに、DCサーボ回路アーキテクチャでは、消費電力を最適化するだけでなく大型のDC遮断用ヘッドフォンキャパシタが不要となり、基板の小型化やサブシステムの部品コストを削減、低域レスポンスの改善によりオーディオ品質も向上したという。 ポップ音/クリック音抑制機能を強化する「SilentSwitch」技術に基づいたクランプ回路/シーケンサ回路を搭載。電源ON時、ミューティングのON/OFF時のヘッドフォンアンプからの不要ノイズについては、出力をアースすることにより低減する。 録音モード時には、ダイナミックレンジコントローラにより音質を最適化。クイックリリースタイプのインパルスノイズフィルタにより、録音音声の明瞭度の向上を実現。突発的な不要ノイズと録音ソースの信号レベル上昇の違いを正確に判別できるという。 内蔵デジタルマイクロフォンインターフェイスを通して、同社の「True Mics」技術搭載デジタル出力マイクなどを使用可能。また、追加オーディオ出力により、スピーカー内蔵機器において同社製「WM9001」など高効率クラスDスピーカーアンプとの接続が可能となっている。
□Wolfsonのホームページ(英文) ( 2008年6月9日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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