|
日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)は、PC用液晶ディスプレイとしては初という30bit対応のパネルを採用し、LEDバックライトなどを採用したプロ向け24型ディスプレイ「DreamColor LP2480zx」を6月19日に発売する。直販価格は399,000円。 HPとドリームワークス・アニメーションとの技術提携「HP ドリームカラーテクノロジ イニシアチブ」に基づいて設計された初のディスプレイ。両社が共同開発したカラーマネージメント規格「HP DreamColor」に対応しており、ガンマ調整とガンマリマッピングが可能な「HP DreamColorエンジン」を搭載しているのが特徴。デザイナー、アニメーション、映像制作、写真家、製品設計/デザインなどでの利用を想定している。 規格についてドリームワークスのCEO兼ディレクターであるJeffrey Katzenberg氏は「我々はTHXが正確に音を再現しているように、視覚的な正確さを実現する製品を望んでおり、その解決策をHPに求めました。きわめて単純なことですが、緑色のモンスターが登場する映画を作るとしたら、映画の最初から終わりまで、このモンスターの色が同じであるに越したことはないのです」とコメントしている。 パネルサイズは24型で、解像度は1,920×1,200ドット。30bit対応のS-IPSパネルと、10bitのパネルドライバを採用することで、RGB各色1,024階調の表現が可能。きめ細かいグラデーションを表示でき、8bitパネルの場合は約1,677万色であるのに対し、約10億色の表示が可能という。色域のプリセットそれぞれに対してガンマ調整も可能。HP DreamColorエンジンを用いて、理想的な特性に補正する。 フレームレートは24/25/30/48/50/60fpsをサポート。バックライトにはLEDを使った「Tri-Color LED」を採用。NTSC比133%、Adobe RGB比131%、sRGB比153%、DCI比122%という広色域を実現している。コントラスト比は1,000:1。最小黒レベルは0.05cd/m2。バックライトは40~250cd/m2間で調整可能。応答速度は12ms(ブラック to ホワイト to ブラック)、6ms(グレー to グレー)。視野角は上下左右178度。LEDバックライトは標準42W、最大90Wという低消費電力にも寄与している。 アニメ制作やビデオ編集、写真など、用途に合わせて「Adobe RGB」や「sRGB」、「DCI-P3 emulation」、「Rec.709」などの業界規格の色域をプリセット。同じくHP DreamColorに対応したプリンタを組み合わせることで、ディスプレイに表示された色と、プリントアウトされた色の一貫性が高められるという。また、LP2480zx専用に調整された別売の「HP Advanced Profiling Solution」を用いて、ハードウェアキャリブレーションも可能。高度な調整が手軽に行なえるという。
入力端子としてHDMI×1、DisplayPort×1、DVI×2、コンポーネント×1、S映像×1、コンポジット×1を装備。4ポートのUSBハブ機能も備えている。スタンドは前5度、後35度のチルトや、左右45度のスイーベル、10cmの高さ調節が可能。90度のピボット回転にも対応している。外形寸法は56.5×25.4×42.5~52.5cm(幅×奥行き×高さ)。重量は12.5kg。
□日本HPのホームページ
(2008年6月17日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
Copyright (c)2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|