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松下電器産業株式会社は24日、薄型テレビ「VIERA」などの国内市場向けデジタルAV新製品において、塩化ビニル樹脂の使用を削減する取り組みを加速すると発表した。VIERAの国内向け製品では、2008年度を代替化の目処としている。 デジタルAV製品の生産/販売を担当するパナソニックAVCネットワークス(PAVC)は、2008年度の国内向け新製品を対象に、内部配線において塩ビ樹脂の使用削減に向けた取り組みを進めており、ポリエチレンやポリオレフィン系樹脂をベース原料とする代替材料を採用。主力デジタルAV製品については、電源コードや付属品などを対象に加え、代替化を推進するとしている。 塩ビ樹脂は、絶縁性や機械強度、コスト面などに優れるが、廃棄時の不適切な処理による生成物や、一部の添加剤の有害性が懸念されており、リサイクル時に塩ビ樹脂のみを除去するのは難しいという。しかし、代替材料では塩ビ樹脂と同等の強度や柔軟性を確保することが課題となっており、特に使用環境が様々である電源コードについては代替化が難しいとされてきた。
PAVCでは、'98年から電線メーカーと共同で代替材料を使った電線の開発に着手。2006年度以降は薄型テレビやデジタルビデオカメラ、オーディオ機器、パソコン、プロジェクタなどにおいて、内部配線を中心に代替化を開始した。2007年にはBD/DVDレコーダやデジタルビデオカメラなどで電源コードや付属品の代替化を実施しており、2008年度には柔軟性/耐久性に優れた薄型テレビ用電源コードを開発、プラズマテレビ「PZ800シリーズ」から導入している。 同社は、国内向け新製品において2007年度に総量の50%を代替化。2008年度の新製品では65%の代替化を目指す。また、海外向け製品においても、地域の状況に応じて今後取り組むとしている。 松下グループ全体では、内部配線については国内新製品で2009年4月以降、グローバルでは2011年以降に塩ビの使用を禁止。それ以外の部位についても検討を進め、順次切り替えるという。
□松下電器産業のホームページ ( 2008年6月24日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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