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株式会社ラステーム・システムズは、チャンネル・デバイダー機能も備え、PCから各種制御が行なえる4chデジタルパワーアンプ「RSDA904」を6月24日に発売した。直販価格は147,000円。 90W×4ch(6Ω時)出力のマルチチャンネル・デジタル・パワーアンプ。最大の特徴は、ユーザーが自由に設定できるチャンネル・デバイダー機能を内蔵していること。例えば2ウェイスピーカーの場合、アンプからの同じ出力をツイータとウーファに入力してしまうと、両ユニットが放出する音の重なり合う周波数で干渉が発生し、再生音が乱れる問題がある。 そこで通常のスピーカーは、スピーカー内にデバイディングネットワークを搭載。アンプから入力された信号に対し、ツイータ用にはハイパス(ローカット)、ウーファ用にはローパス(ハイカット)のフィルタを通し、周波数を分けた信号を送っている。 RSDA904は、そのネットワーク機能をアンプ側に搭載。周波数設定用のPC用ソフトウェアを同梱しており、PCとUSB接続して各ユニットのクロスオーバーポイントの調整や、デジタルフィルタの減衰特性設定が可能。さらに、JazzやVocalなど、32種類のプリセットイコライザも備えており、再生音のキャラクターも変更できる。ソフトウェアの対応OSはWindows 2000/XP/Vista。 スピーカーターミナルは4個備えており、バイワイヤリング接続に対応したスピーカーと組み合わせることで、2ウェイの場合は左右のスピーカーのウーファとツイータを、RSDA904の4chアンプで独立してドライブするバイアンプ駆動が可能。「スピーカー側のネットワークを使わないことで本物の音が楽しめる」としている。 また、例えば4ウェイスピーカーの場合は4chの出力をスーパーツイータ/ツイータ/ミッドレンジ/ウーファに割り当てることで、1台のアンプで4ウェイスピーカー1台のバイアンプ駆動が可能。ただし、ステレオシステムにする場合にはもう1台RSDA904が必要。なお、RSDA904はRS-485準拠のシリアルインターフェイスを介して最大7台までリンク接続でき、マルチチャンネルシステムへも発展できる。 さらに、バイワイヤリング接続をしない場合では、4chアンプとして動作。4台のスピーカーをドライブすることもできる。ただし、Lチャンネル(L1/2端子)、Rチャンネル(R1/2端子)からは、それぞれ同じ音が再生される。ドルビーデジタルなど、サラウンドフォーマットのデコーダは非搭載。 入力端子は光デジタル、同軸デジタル、XLR、アナログ音声(RCA)を各1系統装備。AES/EBUもサポートしている。また、出力は光デジタル、同軸デジタル、XLRを各1系統用意し、スルー出力も可能。デジタル入力は24bit/192kHzまでサポート。プロセッサにSTマイクロ製「STA308A」を採用し、フルデジタル処理を行なうことで100dBを超えるダイナミックレンジや低ノイズを実現したという。なお、アナログ入力された音声も24/192kHzでAD変換し、処理される。 アンプ部にはAPOGEE TECHNOLOGY製の「DDX-2240」を採用。電源部ににはトロイダルトランスを採用。出力部にはOFC平角線を使用し、閉磁路構造で放射ノイズを防止したデジタルアンプ専用コイルや、メタライズドポリエステルフィルムコンデンサを使用している。
外形寸法は430×230×88mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約8kg。消費電力は最大500W。なお、本体にUSB端子は備えておらず、付属のドングルでUSBとシリアル端子(ミニDIN)を変換し、接続する。USBケーブルやミニDINケーブルなども同梱している。
□ラステーム・システムズのホームページ
(2008年7月23日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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