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松下電器産業株式会社は、プラズマテレビ「VIERA」の新シリーズ「PZ800」2モデルを9月10日に発売する。65V型の「TH-65PZ800」と、58V型の「TH-58PZ800」を用意。価格はどちらもオープンプライスで、店頭予想価格は65V型が85万円前後、58V型が60万円前後の見込み。
地上アナログ1基と、地上/BS/110度CSデジタルWチューナを搭載。デジタル放送の2番組表示が可能なプラズマテレビ。4月に発売された、50型までの「PZ800シリーズ」の大型モデルとなっており、パネルまわりの主な仕様は従来のPZ800シリーズと同じ。「広色域プラズマパネル」と「ハリウッドカラーリマスター」、「デジタルカラー・リアリティ技術」を導入することで、「デジタルシネマに迫る色表現力を実現した」という。さらに、ダイナミックブラックレイヤーを採用することで、パネルのコントラスト比は3万:1、最大で100万:1を実現した。
パネル解像度はどちらも1,920×1,080ドット。x.v.Colorに対応し、HDTV色規格の色域面積比で約120%の広色域を実現。パナソニックハリウッド研究所で培ったノウハウを導入した、「ハリウッドカラーリマスター」技術を導入。色作りの専門家であるカラーリストの色表現技術やノウハウを、デジタルデータ化した「カラープロファイル」。カラーリストが使うカラー調整機器と同じ機能を持つLSI「3次元カラーマネジメント」で構成するもので、Blu-rayなどの映像をより深く、豊かな色表現で表示できるという。パッケージソフトだけでなく、デジタルテレビ放送にも適用できる。 なお、同社のBDレコーダ「DIGA」で、「リアルクロマプロセッサー」を搭載したモデルと接続すれば、DIGAの「ハリウッドクリアカラー」と、VIERAの「ハリウッドカラーリマスター」が相乗効果を生み、よりの高画質な映像を表示できるという。対応するDIGAは「DMR-BW930/830/730」、「DMR-BR630V」。 シーンごとに色や明るさを分析し、入力信号レベルに比例した輝度出力(リニアリティ直線性特性)を高い精度で制御する「デジタルカラー・リアリティ技術」も導入。高度なアルゴリズムで精度を高めたリニアリティ制御を導入しており、世界最高/最大という18bitのデジタル信号処理で制御。近似差を大幅に抑え、正確な色と明るさを表現できるという。 「色温度シフト制御技術」は、様々な信号レベルが混在するシーンにおいて、常にホワイトバランスを最適にするための技術。蛍光灯に使われている蛍光体の輝度飽和特性まで考慮した補正処理を導入し、シーンや信号に適した色温度補正を細かく調整する。そのため、明るさや信号レベルが変化しても、色シフトを抑え、美しい白色が表示できるとする。 パネル部は、前面板の誘電体層上に「ダイナミックブラックレイヤー」を構成した新世代PDP。従来の保護層部分に、新素材を使った構造層を構成したもので、これまではトレードオフ関係だった初期電子放出時間の短縮と、電荷保持電圧の低減を両立させた。黒浮きの原因となる予備放電を従来のPZ750シリーズと比べ、3分の1に低減。コントラスト比3万:1、最大100万:1を達成している。 さらに、42V型のフルHD PDPで培った、隔壁(リブ)の幅を細くする「細幅リブ技術」を応用展開。パネルの開口率をアップさせたほか、新蛍光体や前述の「ダイナミックブラックレイヤー」と組み合わせることで、明るくてダイナミックレンジの広い、立体感豊かな映像を実現したという。パネル前面には、拡散効果を低減させ、外光の映り込みも防ぐ「クリアピクチャーパネル」を導入。動画解像度は900本以上。 「新フルハイビジョンPEAKSプロセッサー」を装備しており、様々な放送に対するノイズ低減や、フルデジタルでの高画質処理などを担当。EPG表示や、UniPhierのアーキテクチャを使ったMPEG-4 AVC/H.264の高画質デコード処理なども行なっており、SDカード内のAVCHD動画の再生や「アクトビラ ビデオ・フル」の再生も対応。EPGは最大19ch、12時間分の表示が可能。表示チャンネル数は3/5/7/9/11/15/19チャンネル分が切り替えられ、最大8日間分まで表示できる。番組はジャンル別に色分け表示されるほか、ジャンルやキーワード、人名などでの検索も可能。ユーザーの好みを学習し、お勧めの番組を提示するインテリジェント機能も備えている デジタル信号処理による3次元色空間補正やコントラスト補正も行なっており、輝度や色などの映像情報を高密度に検出。シーンに応じた彩度、輝度、色相を1画素単位のきめ細かさでリアルタイムに高画質処理するという。ほかにも、高画質回路「HDオプティマイザー」も備えており、シーンに応じたノイズ検出により、テレビ放送のMPEGノイズを低減。外部入力に対しても新開発のノイズリダクション回路を通すことで、クリアな映像を実現する。
HDMI入力は4系統備えており、1080/24pの入力に対応。24pで撮影/収録された映像を2-3プルダウン処理せずに表示可能。プルダウン処理をした60p表示も行なえる。なお、側面に備えたHDMI 4のみ、1080iまでの対応となる。
スピーカーは3ウェイ6スピーカーの「新ダイナミック サウンドスピーカーシステム」を搭載。ツイータは2.5cm径×2、ミッドレンジは2.3×10cm径×2、ウーファは8cm径×2。コーン部には竹繊維を使っており、歪みの少ないクリアな再生が行なえるという。ウーファにはカーボン素材を用いた低音再生方式「ナノベースエキサイター」も導入する。
5.1chサラウンドを2chで再現するバーチャルサラウンド技術「アドバンスドサラウンドシステム」も利用可能。サウンドモードはコンテンツに合わせ、「スタンダード」、「スタジアム」、「ミュージック」、「シネマ」、「ニュース」の5個から選択できる。
■ VIERA Link 「VIERA Link」にも対応。HDMI接続したレコーダ「DIGA」や、ラックシアターなどとの電源/入力切り替え連動などが可能。DIGAへの録画予約などもVIERAの画面から行なえる。レコーダと接続時には、ボタン1つで見ている番組を一時停止させ、後でタイムシフト再生が可能な「番組キープ」機能が利用可能。ラックシアターでは、番組のジャンル情報に合わせてサウンドモードを自動で切り替えることもできる。 ケーブルテレビのSTBとも連動でき、対応するSTBであればVIERAのリモコンから「ケーブルテレビを見る」を選ぶだけで、STBの操作がVIERAのリモコンから行なえるようになる。ほかにも、同社製センサーカメラと接続し、屋外などの監視が可能。「どこでもドアホン」と接続すれば、テレビを見ながら来客の確認ができる。 SDカードスロットを備えており、SDカードムービーで撮影した1,920×1,080ドットのAVCHD動画の再生が可能。JPEG静止画表示にも対応しており、BGM付きのスライドショー再生も可能。静止画専用の画質モードである「写真モード」も用意する。
■ ネットワーク機能 ネットワーク機能では、「アクトビラ ベーシック」や「アクトビラ ビデオ」に対応。SD映像だけでなく、MPEG-4 AVCのHD映像をストリーミング配信する「アクトビラ ビデオ・フル」もサポートしている。
□松下電器のホームページ
(2008年8月26日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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