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三洋電機株式会社は、フルHD液晶プロジェクタ2機種を10月10日より順次発売する。発売日は倍速駆動に対応した「LP-Z3000」が11月28日、倍速駆動非対応の「LP-Z700」が10月10日となっている。価格はLP-Z3000が483,000円、LP-Z700はオープンプライスだが、店頭予想価格は30万円前後の見込み。なお、9月23日~28日までドイツで開催される「photokina2008」に出品する予定。
■ LP-Z3000
同社が2007年11月に発売した、「LP-Z2000」(378,000円)の後継モデル。月産台数は1,500台の見込み。最大の特徴は、エプソン製の倍速駆動対応の新D7/C2FINEパネル(0.74型1,920×1,080ドット)を採用したこと。 さらに、60フレーム/秒の映像に対し、補間フレームを生成して2倍の120フレーム/秒まで増やす動的予測フレーム補間技術、「スムースモーションテクノロジー」を内蔵した倍速処理LSIも搭載。
120Hz倍速表示に対応するほか、投写型プロジェクタでは初の5:5プルダウンモード(60Hz入力時)に対応。毎秒24コマのフィルムで製作された映画コンテンツを忠実に再現するという。なお、1080/24pまたは720/24pダイレクト入力時は、96フレーム/秒(4:4プルダウン)となる。
また、光学補償板の追加によって偏光波の漏れを最小限に抑えた新光学エンジンの搭載により、基本コントラストを大幅に向上。さらに自動アイリスも、従来の約2倍速で動作する、約1/60秒単位の絞り制御を可能にしたランプ光量制御機構「新バリアブルアイリス」に進化。動的コントラスト比65,000:1を実現した。アイリスの動作音も低減している。 静寂性では、大口径・低静音シロッコ冷却ファンを搭載したほか、本体内部の冷却効率を追求し、静音設計19dBA(シアターブラック時)を達成している。なお、従来どおりのメンテナンスホールが設けられており、付属のエアーブロアを使ってホコリを吹き払うことができる。また、未使用時の埃侵入を抑制する、電動スライドシャッターも装備している。
映像モードに連動して適用される、シネマカラーフィルター機構も備え、色域をLP-Z2000の約110%に拡大している。上級者のこだわりに応えるという「3Dカラーマネジメント」&「アドバンストイメージモード」の調整機能も装備している。 レンズは「新リアルフォーカスFull-HDレンズ」で、EDレンズ3枚、非球面レンズ2枚を使用。周辺フォーカス性能が大きく向上したほか、色収差を大幅に低減したとしている。光学2倍手動ズーム(f=22.6~45.3mm/F2.0~F3.0)となっており、フルHDプロジェクタでは最高範囲という、上下3画面(±100%)、左右2画面(±50%)のレンズシフトも装備している。
光源は165W UHPランプで、有効光束(明るさ)は1,200lm(画質モード:ダイナミック)。入力端子はDeep Colorおよびx.v.Colorに対応したHDMI端子(Ver.1.3b)×2のほか、コンポーネント(RCA)×2、S映像×1、コンポジット(RCA)×1、アナログRGB(ミニD-Sub15ピン)×1を装備する。 消費電力は257W(待機時 約0.5W)。外形寸法は400×346×146mm(幅×奥行き×高さ)、重量7.5kg。ワイヤレスリモコンや、エアブロアなどが付属する。
■ LP-Z700
「LP-Z3000」から、倍速駆動などを省いた下位モデルで、筐体デザインはLP-Z3000と同じ。液晶パネルも、0.74型1,920×1,080ドットの有機配向液晶パネル×3に変更されている。IFA 2008で発表した、「PLV-Z700」の国内モデルとなる。
「新バリアブルアイリス」も搭載し、動的コントラスト比10,000:1。投映レンズは「新リアルフォーカスFull-HDレンズ」で、光学2倍手動ズーム(f=22.6~45.3mm/F2.0~F3.0)で、上下左右レンズシフトも装備している。電動スライドシャッターも装備する。
光源は165W UHPランプで、有効光束(明るさ)は1,200lm(画質モード:ダイナミック)。入力端子はDeep Colorに対応したHDMI端子(Ver.1.3b)×2のほか、コンポーネント(RCA)×2、S映像×1、コンポジット(RCA)×1、アナログRGB(ミニD-Sub15ピン)×1を装備する。騒音レベルは21dBA(シアターブラック時)。 消費電力は246W(待機時 約0.5W)、外形寸法400×346×146mm(幅×奥行き×高さ)、重量7.5kgで、LP-Z3000と同じ。ワイヤレスリモコンや、エアブロアなどが付属する。 ■ 映画ファンにはたまらないプロジェクタ
発表会で、DSカンパニー プロジェクター事業部長 吉年慶一氏は、「小型から大型まで手がけるのは三洋だけ。Zシリーズは、映画ファン、評論家からご評価いただいている。Z3000は、映画ファンにはたまらないプロジェクタ。ワンランク上のホームユースプロジェクタ」とZ3000への自信を語った。 また、プロジェクタ市場は、「出荷台数は来年は世界で63万台。国内は今年と同じ5万台と見込んでいる。ホーム用では全世界で今年は約20万台が見込まれており、今後市場は順調に拡大し、来年度約30万台、2010年度には約40万台に達すると見込んでいる」とした。
今回のZ3000の開発にあたり、Z2000ユーザーに行なった、アンケート結果も公開。「フルHD対応が購入の条件となっており、静音性や設置性が重要と考えれれている。また、設置場所はリビング50%となっているほか、プライベートゾーンでの設置も増加傾向」と分析。Z3000の要求仕様に生かしたと説明した。
□三洋電機のホームページ ( 2008年9月16日 ) [AV Watch編集部/furukawa@impress.co.jp]
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