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CEATEC JAPAN 2008【パイオニア編】
液晶「KURO」を出展。8倍速BD-Rドライブも
-400GBディスクやシャープとの協業成果も訴求


期間:9月30日~10月4日

会場:幕張メッセ

入場料:大人1,000円/学生500円
    (事前登録は無料)


 パイオニアは、2007年に業務提携したシャープの隣にブースを設けており、両社の協業の成果などをアピールしている。ブースの展示は、プラズマテレビ「KURO」シリーズや新BDレコーダ、AVアンプ、スピーカーなどのホームエレクトロニクス製品と、「サイバーナビ」や「楽ナビ」などカーエレクトロニクス製品を集めて、展開している


■ 欧州仕様の“液晶”テレビ「KURO」を展示

液晶テレビの欧州モデル

 欧州で発売を開始した液晶テレビを展示。32/37/46型の3サイズを用意し、いずれも倍速駆動対応のフルHDパネルを採用している。32/37型については、欧州市場で8月から販売を開始、46型は10月から発売する。

 液晶パネルや基本的なシャーシ部は、業務提携したシャープのものを利用しているが、ARフィルターや画作りは、パイオニア独自のものとし、「パイオニアのKUROらしさを液晶でも出している」という。同社では大型はプラズマを、ボリュームゾーンの製品には液晶も採用するという基本方針を立てているが、今回の展示機を日本で発売する予定はない。「液晶テレビの発売も検討しているが、よりKUROらしい製品を考えている」としている。

46型「KRL-46V」 37型「KRL-37V」


■ 8倍速BDドライブも出展

 BD-R/R DLの8倍速記録に対応したBlu-ray Discドライブ「BD HD Writer」と、12.7mm厚のノートPC用BDドライブ「BD Slim Writer」も参考出展している。

BD HD Writer BD Slim Writer

 BD HD Writerは、BD-R/R DLの8倍速記録と、BD-R/REの2倍速記録に対応。年内の発売を見込んでいるが、価格は未定。なお、8倍速対応は規格化の状況による、としている。DVDの記録速度はDVD±Rが16倍速、DVD±R DLが8倍速、DVD+RWが8倍速、DVD-RWが6倍速、DVD-RAMが5倍速。インターフェイスはシリアルATA。

 BD Slim Writerは、BD-R/R DLの4倍速記録と、BD-REの2倍速記録に対応。DVD±Rは8倍速、DVD±R DLが4倍速、DVD+RWが8倍速、DVD-RWが6倍速、DVD-RAMが5倍速。

多層光ディスクの再生システム

 さらに、Blu-ray Discの光学仕様をベースに、16層/400GBの記録が可能な光ディスクと、その再生システムも出展。実働デモを行なっている。

 再生専用のディスクで、1記録層あたりの容量がBlu-ray Discと同じ25GBながら、16層という多層化により400GBの大容量を実現している。対物レンズの光学的仕様など基本構造はBlu-ray Discを踏襲しているため、デモ用の再生機の光学ドライブもBDドライブをベースに開発したものとなっており、16層の各層を切り替えて、実際に映像を再生するデモが行なわれている。

 展示中のディスクは20層/500GBのもの。記録層に透過率の高い素材を採用しているため、ディスクの裏まで透けて見える。デモ用のディスクは6枚作ったが、いずれも良好な特性を示しているという。

 ROMディスクや再生システムについては、すでに基本技術が確立できているが、課題となるのは記録型への対応。同社では、記録型の大容量ストレージメディアとしての展開を考えているが、記録メディア用に適した材料などが現時点ではないため、メディアメーカーや材料メーカーの協力を呼びかけ、記録型の実現を目指していくという。

再生システム 再生波形も表示 写真のディスクは20層/500GBのもの。後ろが透けて見える

□関連記事
【8月12日】パイオニアに聞く「20層/500GB光ディスク」の可能性
-20層構造の基本技術を確立。記録対応が課題
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080812/pioneer.htm
【7月7日】パイオニア、世界初の16層/400GB光ディスク技術を開発
-Blu-rayと互換性も。大容量アーカイブ実現へ
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080707/pioneer.htm


■ シャープとの協業製品

シャープAQUOS/AQUOSケータイとパイオニアのナビでデータ連携

 また、2007年に業務資本提携したシャープとの協業成果についても、専用のコーナーを設けてアピールしている。

 パイオニアのカーナビとシャープの携帯電話とのデータ連携についても説明。これは、シャープのテレビや携帯電話で取得した地図や目的地データを、携帯電話に保存。パイオニアのナビを搭載した自動車に乗車した際に、自動的に目的地データなどをナビに転送し、目的地情報を自動車ですぐに呼び出せるというもの。

 携帯電話とナビとの通信はBluetoothで行なう。また、ナビで目的地を検索後、到着時間を表示。その時間をナビからの簡単な操作だけで、待ち合わせしている人などに携帯電話のメールする機能なども搭載する。同機能の実現に向け、2009年春ごろ発売のAQUOSやAQUOSケータイ、パイオニアのナビの双方で対応予定としている。

 さらに、30日に発表したシャープの液晶テレビ「AQUOS XS1シリーズ」に搭載された薄型スピーカーのユニットなども展示。また、シャープ製品をベースにパイオニアドライブを搭載した新BDレコーダ「BDR-WD900」のほか、シャープ製品をベースにアンプやスピーカー位置の設計を見直したシアターラックシステムなども参考出展している。


AQUOS XS1シリーズのスピーカーをパイオニアが開発 BDR-WD900はシャープのシャーシをベースにパイオニアのドライブを内蔵 シアターラックシステム


■ 3Dフローティングビジョンの応用デモ

携帯電話をディスプレイにかざして、画面領域を選択すると、ディスプレイの表示部分が携帯側のディスプレイにうつる

 また、独自の裸眼立体システム「3Dフローティングビジョン」と携帯端末を組み合わせた応用事例についてデモを行なっている。ディスプレイ前に3D用レンズを組み込み、さらに空間センサーを装備。携帯端末の操作にあわせて、映像が画面から端末に取り込めるなど、ユニークな3D利用を提案している。

 店頭広告向けのデモも披露。実物のペットボトルに3D映像のレモンを押し込んだり、殺虫スプレーを使うと、3D映像の虫が落ちるさまを表示するなど、製品の効用を3D映像で表示することで、広告効果を高めるという。


3D映像のレモンをペットボトルに押し込む スプレーで、3Dの虫を駆除

新プラズマ「KURO」も出展中。体験ブースも設けている 新AVアンプ「SC-LX81」と「SC-LX71」 BDP-LX71

□CEATEC JAPAN 2008のホームページ
http://www.ceatec.com/2008/ja/
□パイオニアのホームページ
http://pioneer.jp/
□関連記事
【2007年9月20日】シャープがパイオニアの筆頭株主に。資本業務提携
-パイオニアが液晶テレビ参入へ。BDの共同開発も
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070920/sp.htm

( 2008年10月1日 )

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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