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パイオニアは、2007年に業務提携したシャープの隣にブースを設けており、両社の協業の成果などをアピールしている。ブースの展示は、プラズマテレビ「KURO」シリーズや新BDレコーダ、AVアンプ、スピーカーなどのホームエレクトロニクス製品と、「サイバーナビ」や「楽ナビ」などカーエレクトロニクス製品を集めて、展開している ■ 欧州仕様の“液晶”テレビ「KURO」を展示
欧州で発売を開始した液晶テレビを展示。32/37/46型の3サイズを用意し、いずれも倍速駆動対応のフルHDパネルを採用している。32/37型については、欧州市場で8月から販売を開始、46型は10月から発売する。 液晶パネルや基本的なシャーシ部は、業務提携したシャープのものを利用しているが、ARフィルターや画作りは、パイオニア独自のものとし、「パイオニアのKUROらしさを液晶でも出している」という。同社では大型はプラズマを、ボリュームゾーンの製品には液晶も採用するという基本方針を立てているが、今回の展示機を日本で発売する予定はない。「液晶テレビの発売も検討しているが、よりKUROらしい製品を考えている」としている。
■ 8倍速BDドライブも出展 BD-R/R DLの8倍速記録に対応したBlu-ray Discドライブ「BD HD Writer」と、12.7mm厚のノートPC用BDドライブ「BD Slim Writer」も参考出展している。
BD HD Writerは、BD-R/R DLの8倍速記録と、BD-R/REの2倍速記録に対応。年内の発売を見込んでいるが、価格は未定。なお、8倍速対応は規格化の状況による、としている。DVDの記録速度はDVD±Rが16倍速、DVD±R DLが8倍速、DVD+RWが8倍速、DVD-RWが6倍速、DVD-RAMが5倍速。インターフェイスはシリアルATA。 BD Slim Writerは、BD-R/R DLの4倍速記録と、BD-REの2倍速記録に対応。DVD±Rは8倍速、DVD±R DLが4倍速、DVD+RWが8倍速、DVD-RWが6倍速、DVD-RAMが5倍速。
さらに、Blu-ray Discの光学仕様をベースに、16層/400GBの記録が可能な光ディスクと、その再生システムも出展。実働デモを行なっている。 再生専用のディスクで、1記録層あたりの容量がBlu-ray Discと同じ25GBながら、16層という多層化により400GBの大容量を実現している。対物レンズの光学的仕様など基本構造はBlu-ray Discを踏襲しているため、デモ用の再生機の光学ドライブもBDドライブをベースに開発したものとなっており、16層の各層を切り替えて、実際に映像を再生するデモが行なわれている。 展示中のディスクは20層/500GBのもの。記録層に透過率の高い素材を採用しているため、ディスクの裏まで透けて見える。デモ用のディスクは6枚作ったが、いずれも良好な特性を示しているという。 ROMディスクや再生システムについては、すでに基本技術が確立できているが、課題となるのは記録型への対応。同社では、記録型の大容量ストレージメディアとしての展開を考えているが、記録メディア用に適した材料などが現時点ではないため、メディアメーカーや材料メーカーの協力を呼びかけ、記録型の実現を目指していくという。
□関連記事 ■ シャープとの協業製品
また、2007年に業務資本提携したシャープとの協業成果についても、専用のコーナーを設けてアピールしている。 パイオニアのカーナビとシャープの携帯電話とのデータ連携についても説明。これは、シャープのテレビや携帯電話で取得した地図や目的地データを、携帯電話に保存。パイオニアのナビを搭載した自動車に乗車した際に、自動的に目的地データなどをナビに転送し、目的地情報を自動車ですぐに呼び出せるというもの。 携帯電話とナビとの通信はBluetoothで行なう。また、ナビで目的地を検索後、到着時間を表示。その時間をナビからの簡単な操作だけで、待ち合わせしている人などに携帯電話のメールする機能なども搭載する。同機能の実現に向け、2009年春ごろ発売のAQUOSやAQUOSケータイ、パイオニアのナビの双方で対応予定としている。 さらに、30日に発表したシャープの液晶テレビ「AQUOS XS1シリーズ」に搭載された薄型スピーカーのユニットなども展示。また、シャープ製品をベースにパイオニアドライブを搭載した新BDレコーダ「BDR-WD900」のほか、シャープ製品をベースにアンプやスピーカー位置の設計を見直したシアターラックシステムなども参考出展している。
■ 3Dフローティングビジョンの応用デモ
また、独自の裸眼立体システム「3Dフローティングビジョン」と携帯端末を組み合わせた応用事例についてデモを行なっている。ディスプレイ前に3D用レンズを組み込み、さらに空間センサーを装備。携帯端末の操作にあわせて、映像が画面から端末に取り込めるなど、ユニークな3D利用を提案している。 店頭広告向けのデモも披露。実物のペットボトルに3D映像のレモンを押し込んだり、殺虫スプレーを使うと、3D映像の虫が落ちるさまを表示するなど、製品の効用を3D映像で表示することで、広告効果を高めるという。
□CEATEC JAPAN 2008のホームページ ( 2008年10月1日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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