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パナソニック、テレビ累計出荷3億台を達成
-世界初3億台を56年で達成。初代テレビなど展示


10月7日発表


 パナソニック株式会社は、10月7日付けで、テレビの生産台数が3億台に達したと発表した。'52年11月に、テレビの本放送開始に先駆けて、白黒テレビの生産を開始して以来、56年で3億台を生産した。

7日に累計出荷3億台に到達したVIERA「TH-50PZR900」

 内訳は、Nationalブランドで約1億500台、Panasonicブランドで約1億9,500万台。また、ブラウン管テレビは約2億7,500万台、プラズマテレビが約1,300万台、液晶テレビが約1,200万台となっている。

 同社では、'52年に第1号テレビを生産後、'60年には業界初となるカラーテレビを生産。さらに、'65年の家具調白黒テレビ「嵯峨」、省エネ回路採用でカラーテレビ普及の原動力となった'74年発売の「クイントリックス」、最先端のニューメディアテレビとして累計1億台達成モデルとなった'85年発売の「α2000X」、シリーズ累計出荷400万台という人気商品となった'90年発売の「画王」、そして、'98年に発売したフラットブラウン管採用のデジタルテレビ「T(タウ)」といったヒット商品を持つ。

 2003年からは、薄型デジタルテレビの新ブランドとして「VIERA」を発売。現在、プラズマテレビ、液晶テレビを主力製品として、グローバルに展開している。

 VIERAでは、パネル生産は、茨木、尼崎、茂原、姫路というように、日本で集中生産。組み立ては、北米、中南米、中国・アジア、欧州といった消費地生産で行ない、市場に直結する体制を整えている。


■ “望まれるテレビ作り”で3億台達成

パナソニック株式会社 AVCネットワークス社上席副社長・森田研常務役員

 7日、国内向けテレビ生産の主要拠点である大阪・茨木の茨木工場で会見したパナソニック AVCネットワークス社上席副社長・森田研 常務役員は、「ユーザーが商品を選ぶ目が厳しくなっており、そのなかで、パナソニックは、画質、品質の実力で選んでもらえる垂直統合型のビジネスモデルによって、他社に勝ったテレビづくりができる。パナソニックは、プラズマや液晶といった、テレビの素材を生産する会社を、自らの傘下の事業として持っており、これが強みとなっている。だが、画質、機能、品質は大切な要素ではあるものの、価格対応力も必要である。機能、品質を維持しながら、価格対応ができる会社が生き残る。一部の品種では年率30%以上の価格下落となっているが、来年も20%を超える価格下落率になるのではないか。ただし、安いテレビを作るのではなく、それぞれの市場で望まれるテレビを作ることが重要」などと語った。

 また、1億台から2億台までが13年、2億台から3億台までが10年と短縮したことについては、「10年前は年間のテレビ市場の規模が1億2,000万台程度であったが、いまではそれが2億台を超えようとしている。薄型テレビによる需要の増大や、2台目や3台目の需要が増加したこと、新興国の需要が増加していることなどが背景にある。4億台までの1億台は、さらに短期化するだろう」とした。


パナソニックのテレビ事業の歴史 1億台の出荷期間が短くなっている パネルは国内生産し、組立(セット)は消費地に近いところで行なう

生産が完了し、出荷を待つVIERA

 一方、森田常務役員は、パナソニックのテレビづくりの基本的な考え方として、省エネと環境負荷物質ゼロ化を目指す「環境にやさしい」、自発光を活かし、高画質で動画に強い「人にやさしい」、カンタンリモコンやつながるホームネットワークによる「人に使いやすい」の3点をあげ、なかでも、「PDPの発光効率をさらに高めていくことが課題」とし、「発光原理は蛍光灯と同じだが、発光効率は蛍光灯に比べて33分の1に留まっている。これを改善することで、より省エネ化も達成できる。次世代のNeo PDPでは、新材料の開発、新セル構造、駆動部分の低電圧化によって、2009年にはパネル電力を2分の1に、2011年には、さらにその2分の1に省電力化を図る。また、Neo PDPでは、新駆動方式の採用により、動画解像度で1,080本を実現できる」などとした。

 加えて、モノづくりの考え方にも言及。生産リードタイムやプロセス数の削減による「生産性向上」、電力、水、人の効率化による「使用エネルギーの削減」、工場内廃棄物の削減による「リサイクル」の3点から取り組んでいることを示した。


茨木工場におけるVIERAの出荷の様子。鉄道用のコンテナに詰め込む。50インチで72台を積載できる

 最新のプラズマパネル生産工場である尼崎第5工場では、生産システムの革新や設備の効率化、廃熱回収による再利用などによって、同第3工場に比べて、パネル1枚あたりのCO2排出量を3割削減。「年間2,200世帯に相当する、1万4,500トンのCO2排出量を削減できる」としている。

 また、建設中の液晶パネル生産の姫路工場では、環境対応水処理システムの構築により、IPSアルファの茂原工場に比べて、23%減のCO2を削減。年間1,000万世帯相当にあたる6,570トンを削減するという。さらに、生産用水使用量削減により、茂原工場に比べて35%減となる一日8,300m3の節水を実現。「毎日25mプール、21個分の削減が可能」としている。

 そのほか、姫路工場は、臨海部にあることから、建設期間中の交通量緩和、使用エネルギーの削減を目的に、生コンクリートや、鉄骨、鉄筋材の輸送を海上輸送としていることを示し、「生コンクリートについては、ほぼ100%が海上輸送によるもの」とした。

VIERAをトラックで出荷する ナショナル/パナソニックテレビの歴史


■ テレビ56年の歴史を写真で振り返る

 では、パナソニックの累計3億台のエポックメイキングな商品を振り返ってみよう。価格は発売当時のもの。

'52年に発売となった第1号テレビ。価格は29万円だった 累計1億台達成となったα2000X(TH21-H88GR)。'85年発売で、価格は21万9,000円 累計2億台達成モデルのT(タウ)のTH-36FH10。'98年発売で、価格は54万円

'52年に作られた試作第1号機。12インチブラウン管を使用 ゴールデンゲート真空管7DJ8を使用したテレビ。'58年に発売。価格は73,000円 '60年に発売したカラーテレビ第1号機。カラー放送開始4カ月前のこと。価格は50万円 キャビネットに高級ウォールナットを採用した嵯峨シリーズ。'65年の発売。価格は7万2,500円
テレビCMが人気だったクイントリックス。オイルショック後の'74年に発売。省エネがポイント。13万9,000円 木質感をもたせた'76年発売のウッディクイントリックス。5極3レンズ高精度ブラウン管を採用。価格は15万7,000円 ウッディクイントリックスにワンタッチで操作できる電子チューナを搭載。77年に発売。価格は14万9,000円 '78年発売のTH18-C1。「輝」シリーズの代表的製品。価格は14万5,000円
'80年に発売したTH20-B25。音声多重、19機能搭載ダイレクトリモコン搭載などの先進機種。価格は21万8,000円 業界で初めてサラウンド回路を内蔵したTH21-H25AV。'88年発売で、価格は15万円。社長金賞を受賞した商品 衛星放送、文字放送内蔵のTH-29XW1。平成元年となる'89年に発売。価格は26万5,000円 大ヒットシリーズ「画王」。スーパーフラット&ブラックブラウン管、重トーンドームスピーカーが特徴。'91年発売、25万5,000円
一時期話題を集めたインターネットテレビ第1号機のTH-32GMX1。'97年発売、価格は48万円 VIERAのフラッグシップモデルとなる103型プラズマテレビ VIERAに採用されたリモコンの進化
初期のテレビに搭載されたメカ式チューナ '67年発売のTC-99Aに搭載された初の電子チューナ '71年のTH-21Hに採用された一軸操作選局機構など
テレビの心臓部の変化。真空管からトランジスタ、IC、MSI、LSIへと変化していく
2003年モデルに搭載したPEAKS。グローバルのデジタル放送にワンチップで対応 2006年以降搭載されているユニフィエ。VIERAの心臓部である 初期のカラー真空管方式のシャーシ
'70年のモデルに採用した最初のトランジスタ式シャーシ '97年モデルのシャーシ
2003年のプラズマテレビの背面を公開。部品がぎっしり入っている こちらは2008年のプラズマテレビの背面。部品が大幅に減少しているのがわかる

□パナソニックのホームページ
http://panasonic.co.jp/index3.html
□ニュースリリース
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn081007-3/jn081007-3.html

( 2008年10月7日 )

[Reported by 大河原克行]


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