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ファインアーク株式会社は4日、MP3など圧縮音楽の長時間再生を可能にする携帯機器向けオーディオLSI「FS-301」を開発、サンプル出荷を開始すると発表した。同製品にヘッドフォンアンプなどのアナログ部品や大容量メモリを加えて1パッケージ化したSiP(System in Package)もシリーズ展開する予定で、FS-301と大容量メモリのSiPのサンプル価格は1,000円。 圧縮音楽のデコードエンジンと周辺デバイス用のインターフェイス回路を統合したLSI。バッテリ駆動による長時間再生を少ない外付け部品で実現できるという。対応音楽フォーマットはHE-AAC、AAC、MP3、WMA9/10、Ogg Vorbis、SD-Audio(AAC/MP3/WMA)。携帯電話やポータブルオーディオプレーヤー、デジタルフォトフレームなどでの利用を想定する。 デコードエンジンは自社開発のCPUとDSPによるマルチプロセッサ構成で、再生に必要なファイル入出力などのシステム管理や音楽データの信号処理を効率良く割り当てることにより「ソフトウェア処理にもかかわらず、専用ハードウェアに匹敵する動作周波数を達成した」ことが特徴。携帯電話に組み込んだ場合、MP3再生中にベースバンドプロセッサやアプリケーションを休止させることで電力消費を抑え、100時間以上の連続再生を実現できるとしている。 インターフェイスは、USB 2.0や、NANDフラッシュメモリ、CPRM対応カードホスト、液晶ディスプレイ、ホストマイコンや、シリアル通信インターフェイス、リアルタイムクロックなどに対応可能。 ファームウェアは上記の音楽ファイルに対応したデコーダに加え、グラフィック/パラメトリックイコライザや、3Dサラウンド、オートゲインコントロールなどの機能を搭載可能としている。 11月19日~21日にパシフィコ横浜で開催される「組み込み総合技術展 Embedded Technology 2008」で同製品による音楽プレーヤー、デジタルフォトフレーム、リアルタイム3Dサラウンドなどのデモを行なう。
□ファインアークのホームページ ( 2008年11月4日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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