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ソニーは、放送や映像制作の画像評価用液晶マスターモニター「BVM-L」シリーズの新製品として17型フルHDパネルを搭載した「BVM-L170」を2009年3月より発売する。価格は105万円。 また、23型液晶マスターモニター「BVM-L230」をベースとしながら新たにワイドCCFL(冷陰極管)バックライトを採用した「PVM-L2300」も2009年2月に発売。価格は92万4,000円。BVM-L170とPVM-L2300に対応したコントロールユニット「BKM-16R」も用意される。価格は10万5,000円。 いずれも、業務用モニターに求められる「正確な色」、「正確な画像」、「高い信頼性」を求めた独自技術「TRIMASTER(トライマスター)」を搭載している。 ■ BVM-L170 16.5型/1,980×1,080ドットの新開発フルHD 10bit液晶パネルを採用した液晶マスターモニター。120Hzの倍速駆動にも対応しており、黒色のフレームを挿入を挿入することで、動画ボケを改善。また、新方式のバックライトブリンキングにより、黒挿入時の輝度低下を抑えている。 パネル表示フレームレートは96/100/120Hz。また、インターレース信号をI/P変換を行なわずに、液晶パネルにそのまま表示するインターレース表示モードも搭載している。 バックライトには高純度LEDを採用。放送規格のITU-R BT.709やEBU、SMPTE-Cなどに準拠するほか、デジタルシネマ向けの色域「DCDM(Digital Cinema Distribution Master)」にも対応する(RGB色度点は完全には包含しない)。LED用にRGBセンサーや温度センサーを内蔵し、経年変化による輝度ムラや、色ずれを補正して、白の均一性や安定性を維持するといるという。 映像エンジンは、12bit出力制度を持つ業務専用のもので、高画質かつ低遅延のI/P変換を実現。過去の映像信号から動画/静止画の適応判定を行なうなどで、信号遅延1フィールド未満を実現している。 また、3D LUT(Look Up Table)を使用したカラーマネージメントシステム(ノンリニアキュービック変換)を搭載。中間調の色空間を正確に再現できるという。さらに、高精度のパネル駆動やキャリブレーションシステム、独自のカラーフィードバックシステムにより、個体間のばらつきを押さえ、マスターモニターに要求される高い信頼性を実現したという。ピクチャバイピクチャや、信号をスケーリング処理せずに最大800%まで拡大するピクセルズームに対応する。 入力端子はDVI(HDCP対応)×1と、HDMIで、コンポーネントやHD-SDI入力などを追加可能なオプションスロットを4基装備する。リモート端子(D-Sub 9ピン)やEthernetなども装備している。 外形寸法は426×280×265mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約13kg。EIA19インチラックマウント(6U)に対応。DC24V駆動にも対応するため、中継車や送出確認時のラックマウント用途、映画/ドラマ制作時のフィールド現場で活用できるという。 ■ PVM-L2300
23.5型/1,920×1,200ドットの10bit液晶パネルを搭載したマスターモニター。倍速駆動やインターレース表示にも対応する。 2007年発売のBVM-L230をベースとしながら、新たにバックライトを広色域化したワイドCCFLとし、EBUやSMPTE-C、ITU-709などの色域をカバー。また、BVM-L170と同等の業務用ディスプレイエンジンを搭載し、高画質化や遅延の抑制を図っており、デジタルユニフォーミティー補正やピクセルズームなどの機能も備えている。 入力端子はDVI(HDCP対応)×1と、HDMI。コンポーネントやHD-SDI入力などを追加可能なオプションスロットを4基装備する。リモート端子(D-Sub 9ピン)やEthernetなども装備している。外形寸法は566×244×437mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約16kg。 □ソニーのホームページ ( 2008年11月11日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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