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株式会社電通は12日、100%出資子会社のジェネオン エンタテインメント株式会社の株式の過半数を、米NBCユニバーサル(NBCU)の一部門であるユニバーサル・ピクチャーズ・インターナショナル・エンターテインメント(UPIE)に譲渡する契約を締結したと発表。これにより、ジェネオンとUPIEの日本法人であるユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパンは2009年2月に合併することになった。 UPIEは12月初旬までにジェネオンの株式過半数を取得する予定で、合併後の持分所有比率はUPIEが80.1%、電通が19.9%となる。合併して設立される新会社は商号変更する予定だが、名称は追って発表するという。合併に必要な全てのプロセスは2月末までに完了する予定。 合併会社はユニバーサルホーム エンターテインメント全作品のマーケティングや販売を行なうほか、日本市場の事業拡大を目的に国内コンテンツの制作/買い付けも積極的に展開。「日本発の優れたコンテンツをグローバルに展開する基盤が強固になる」としている。 電通は今回の合併について、「日本における映像・音楽の流通市場は徐々に成熟化しつつあり、急速なデジタル化が進行している。そのような状況の中で、ジェネオンは、NBCUグループ会社となることで有力コンテンツの安定供給が可能となるだけでなく、さらなる営業力強化が図れると判断した」と説明。 UPIEはのエディ・カニングハム社長は「ユニバーサルとジェネオンの優れたパートナーシップによって、日本におけるDVD販売とローカルコンテンツのプラットフォームを構築できるようになる」とコメント。NBCUマネージング・ディレクター 日本代表の福田太一氏は「ジェネオンの皆さんをお迎えすることで、日本におけるNBCUの事業が飛躍的に拡大する。この機会を活かして、日本発のコンテンツをNBCUのネットワークを通じてグローバルに展開したい」と展望を語っている。 '81年にパイオニアが音楽、映像ソフトの製作や販売を目的にレーザーディスク株式会社を設立。その後パイオニアLDCに社名変更され、2003年に株式が電通へ譲渡されるに伴い、ジェネオン エンタテインメントに再度社名変更。洋画やアニメ、スポーツなど、幅広いタイトルを手掛けてきた。UPJとジェネオンは2008年3月に、ホームエンターテインメントの販売分野で提携しており、ジェネオンはユニバーサルの新作DVDを販売。UPJはユニバーサルの旧作およびテレビシリーズのDVD販売、作品の製造、マーケティングなどを行なっていた。
ジェネオンの資本金は36億円。従業員は178名(10月末現在)。電通は今回の株式譲渡により、2009年3月期第2四半期連結決算において、約44億円の特別損失を計上している。
□電通のホームページ
(2008年11月12日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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