|
日本放送協会(NHK)は25日、コンサートなどが行なわれる演奏会場の音場を忠実に再現する「高品位ライブ音場再現方式」の公開実験を2009年1月29日に行なうと発表した。 実験は東京フィルハーモニー交響楽団と共同で行ない、東京オペラシティ コンサートホール“タケミツメモリアル”で催される「第43回オペラシティ定期演奏会」を、別会場のリサイタルホールで忠実に再現するというもの。 NHKが研究開発を進めている「高品位ライブ音場再現方式」は、楽器音(直接音)と残響(反射音)を別々に収音して、別会場へ送り、その会場の音響条件に合わせた処理を行なうことで、演奏会場の音を忠実に再現することができる技術。 直接音と反射音を別々に制御することで、広い聴取エリアで、音の奥行き感や広がり感を再現。別会場でも実際の演奏会場と同様に、前方の座席ではクリアな音、後方の座席では響きの豊かな音を再現するという。
今回の実験では、コンサートホールのステージ上に配置された約40本のマイクロフォンで、楽器から発せられる直接音を収音し、その音をリサイタルホールへ送信。リサイタルホールにて、送られた音のレベルや周波数特性を調整し、客席前方に配置した20本のスピーカーからオーケストラの直接音を再生するという。 また、事前に送られてきているコンサートホールの16箇所の客席位置に応じた響きの特性を用いて、直接音から響きを作り出し、リサイタルホールの客席の周りに配置した16本のスピーカーから、客席位置に応じた響きも再生する。 このほかに、コンサートホールの観客の拍手などの音もリサイタルホールに送り、補助的に再生することも行なうという。
□NHKのホームページ ( 2008年12月25日 ) [AV Watch編集部/ohrui@impress.co.jp]
Copyright (c)2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|