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SDメモリーカードの規格化作業を行なっているSDアソシエーションは7日(現地時間)、最大2TBまでの大容量化を実現する上位規格「SDXCカード」を発表した。2009 International CES会場のブースでも新規格の「SDXC」をアピールしている。
容量を最大2TBまで拡張したほか、リード/ライト速度も50MB/Secもしくは104MB/Secを実現する。また、将来的には300MB/Secまでの拡張を計画しているなど、容量/記録速度の双方の機能強化を図った新SDメモリーカード規格。高速連射や大容量ファイルなどの記録が必要となるデジタルカメラや、民生/プロフェッショナル向けビデオカメラ、携帯電話、パソコンなどでの対応が見込まれている。 なお、SDXCの仕様が確定するのは、1月下旬を予定しているため、現時点ではリード/ライト速度が50MB/Secとなるか、104MB/Secとなるかは確定していない。こうした速度の違いを表記するために、SDHCと同様の“クラス”表記についても検討されているという。 従来のSDHCメモリーカードの最大容量は32GBだったが、ファイルシステムとして従来のFAT16(SD)/FAT32(SDHC)に代わり、Microsoftによる「exFAT」を採用することで、2TBまでの容量拡大を実現した。 ファイルシステムが変更されたことで気になるのは互換性だが、既存のSDHC対応機器では、exFATフォーマットのSDXCカードを認識できず、当然リード/ライトもできない。しかし、SDXCカードでもデジタルカメラやビデオカメラに挿入し、FAT32などでフォーマットすれば最大容量32GBのカードとして利用することは可能という。
対応機器とカードの双方が対応していなければ、SDXCの大容量を利用できないため、機器/カードの双方を同時に発売するよう計画しており、機器メーカーやカードメーカーが開発を進めているという。PCにおいては、OSやドライバソフトでの対応が必要。Windows OSではWindows Vistaと次世代のWindows 7が標準で対応予定で、Windows XPでもSP1以降で対応する。 また、300MB/Secの高速規格については、2009年内の規格化を予定。高速化にあたり、信号伝送方式を差動伝送にするなど、インターフェイスに大きな変更が行なわれる可能性が高いとする。 著作権保護方式についても、従来のCPRMに対応するほか、「CPXM(Content Protection for eXtended Media)」と呼ばれる新方式の導入が予定されている。大容量を活かしたビデオ配信などへの活用などを視野に入れ、CPXM導入を決定した。 CPXMは4Cが策定した著作権保護規格。暗号鍵方式はCPRMの56bit C2から128BitのAESに強化。高速/大容量化に伴い、HD映像配信などの用途も期待されるため、大手映画スタジオなどの要求を満たすべく、仕様策定を進めていくという。
□2009 International CESのホームページ ( 2009年1月11日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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