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角川グループでクロスメディア事業を統括している株式会社角川マーケティングは、ネット上に公開されている動画に自由に字幕を付けられる動画視聴サービス「kadoTV(カドテレビ)」を13日より開始した。経済産業省が実施する「情報大航海プロジェクト」の一環であり、実証サービスの検証として公開。検証期間は2月末までを予定している。無料で利用可能。 YouTubeやフォト蔵、zoome、Amebavisionなど、様々な動画配信サービスでアップロードされている動画をまとめて検索&表示できるサービス。kadoTV自体は動画配信を行なっておらず、検索機能や、検索にヒットした動画に独自の字幕を付けて再生する機能のみを提供しているのが特徴。 設定により複数のユーザーが協力して1つの字幕を編集できるのが特徴で、複数言語の入力にも対応。キーワード検索は動画の検索だけでなく、字幕の内容検索機能も備えている。音声認識検索、関連動画のレコメンデーション表示、動画同一性検知技術を使った、同じシーンを含む動画の表示など、多彩な機能も備えている。 編集部でアクセスしたところ「フルメタル・パニック」や「ご愁傷さま二ノ宮くん」など、角川グループがYouTubeにアップロードしている動画が表示されたほか、検索では他サービスの動画も表示された。動画の下部に字幕表示部が設けられており、編集機能を選択すれば、タイムラインを表示させながら任意の時点に字幕を挿入していくことができる。 1つの動画に対して複数の字幕が付与でき、再生時に表示させたい字幕を選ぶことができる。字幕をユーザーが付ける場合は、「この動画の字幕を新しく作成」を選び、新しい字幕ファイルとして作成する。既に存在する字幕を編集する場合は、最初にその字幕ファイルを作成したユーザーが決めたパスワードを入力する必要がある。つまり新規の字幕ファイルを作成する場合はそのユーザーがパスワードを設定する必要がある。なお、メールアドレスを登録する会員登録を行なうと、パスワード設定は不要になる。 洋楽のライヴ映像に日本語訳が付けられているものや、日本のアニメに日本語の字幕が付いたものなどを見ることができる一方、映画「フルメタル・ジャケット」に登場するハートマン軍曹のような動画に、英訳ではなく、ユーザーが自由に面白い字幕を付与しているケースなども見られた。
このサービスはチームラボの実証サービス「サグールテレビ」の技術を基盤に、動画検索機能や字幕付与機能を実装したもの。字幕サービス事業の可能性の評価や、動画共有サイトにおける違法動画の検知と把握、コンテンツの海外展開やクリエイター獲得の可能性評価などを目的としている。
□kadoTVのホームページ
(2009年1月13日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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