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avexが音声AR事業に参入。現実世界をゲーム化、観光地ガイドなどの新事業「SARF」
2018年5月10日 14:58
エイベックスは、音声AR事業に本格参入、音楽の新しい楽しみ方や、体験を創出する新事業「SARF」(サーフ)を発表。第1弾として、大塚愛がナビゲーターを務める渋谷の観光ガイドなど、3つの音声ARコンテンツ「AWALK」を、5月18日から音楽配信サービスの「AWA」で提供する。
SARFのテクノロジー・パートナーはパナソニック。コンテンツ・パートナーとして、伊勢丹新宿本店、サイバーエージェント、渋谷区観光協会、Downtown Music Publishers、東急エージェンシー、博報堂DYメディアパートナーズらが挙げられている。
「SARF(Sound Augmented Reality Factory)」のコンセプトは、音楽の新しい楽しみ方や新しい体験を、拡張現実(AR)を使って演出する事。今までのARは、現実空間に新たなビジュアル情報を重ねて表示するなどの“視覚”の拡張を前提としていたが、SARFでは、“聴覚”による拡張を前提としており、デバイスの画面などに制限されない、「現段階では視覚によるARと比べて、幅広いシチュエーションでの導入が可能」という。
SARFは、4つの事業カテゴリで展開予定。
1つは観光事業で、Wi-Fiやビーコンなどを活用。観光地での多言語ルート案内やトリビアの紹介、交通機関では、音楽とトリビアを組み合わせ、「移動時間のエンタテインメント化」ソリューションを、 旅行会社や地域の観光協会などと共同で企画開発する。
ゲーム開発事業では、現実の街や自然を、音声や音楽で演出する事でゲーム・フィールド化。例えば、観光地での宝探しやスタンプ・ラリー、街や建物を舞台にした「没入型RPGゲーム」などのサービスを、ゲーム会社や広告会社などと共同で企画開発していく。モバイル機器のディスプレイや印刷物など、視覚情報に頼る場面を極力少なくすることで、 ユーザーの体験時におけるセーフティ・ソリューションとしても機能させるという。
3つ目のカテゴリはノーマライゼーション事業。視覚障害者向けの音声ガイドの企画開発を実施。音声AR機能を、信号や横断歩道、点字ブロックや盲導犬など、既存の物理的ソリューションと組み合わせることで、より安全で円滑なノーマライゼーション環境の実現を目指すという。
最後はユーザーによるコンテンツの創作。法人によるコンテンツ提供だけではなく、個人によるコンテンツ創作を推奨・サポート。エイベックスのシナジーを活用し、一般のクリエイターのための著作物(楽曲)利用サービス、 および「サウンドARコンテンツ制作から配信までをユビキタス化するアプリケーション」を開発する予定。
音声ARコンテンツ「AWALK」は、SARFによる第一弾コンテンツとして5月18日からスタート。AWAと渋谷区観光協会がコラボしており、AWAとスマートフォンを利用して、観光協会がバックアップしながら、渋谷という場所と連動した音声ガイドや音楽BGMを配信する。 街を舞台にした、ユーザーが主人公の冒険の旅が楽しめ、「新感覚の没入仮想型アウトドア体験が味わえる」という。場所と音声ガイドや音楽BGMとの連動は、GPSやビーコン、Wi-Fiなどの技術を活用。位置情報などのユーザー情報を取得することで実現する。
AWALK TOKYO散歩 by 大塚 愛
大塚愛自身がナビゲーターを務める観光ガイド・コンテンツ。ユーザーは、音声ガイドに従い、表参道交差点から渋谷駅までのルートを散策。大塚愛の東京をテーマとした楽曲「TOKYO散歩」をBGMに、渋谷区の観光案内やトリップビアに加え、クイズやおすすめスポットの紹介などが楽しめる
AWALK in SHIBUYA by FAMM’IN
渋谷区観光大使でもあるフィメール・ラップ・クルー、FAMM'IN(フェイミン)の楽曲をBGMとした「サウンドARゲーム」。 渋谷駅からラフォーレ原宿までのルートを2人1組で没入体験するRPGコンテンツ。 謎解きやリアルショップとの連動企画が盛り込まれている
AWALK in “MAGNET by SHIBUYA109” by Miracle Vell Magi
渋谷スクランブル交差点に面する最高の立地に、先日オープンしたばかりの「MAGNET by SHIBUYA109」。その館内にて、館内案内やクイズ、謎解き体験など、2人で参加し楽しめるコンテンツ。ナビゲーターは、Miracle Vell Magic(ミラクル ベル マジック)。AWAをはじめ多くの定額制音楽ストリーミング配信サービスが参画した「NOWPLAYING JAPAN」」により、「ネクストブレイクアーティスト」に選出された。