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幻の安彦良和作品「ヴイナス戦記」が“封印解除”。30年経てBlu-ray化

「機動戦士ガンダム」(1979年)でキャラクターデザイン・作画監督・アニメーションディレクターを務めた安彦良和が、自身の同名コミックスを原作として1989年に映画化した「ヴイナス戦記」のBlu-rayが7月26日に発売。劇場公開から30年を経てHDネガスキャンとリマスターを施した特装限定版で、価格は7,800円。品番はBCXA-1449。発売・販売元はバンダイナムコアーツ。

ヴイナス戦記 特装限定版Blu-ray
(c)学研・松竹・バンダイ

原作・監督である安彦良和の“封印”解除宣言によってBlu-ray化が決定、30年間封印されていたネガフィルムが開封され、HDネガスキャンとリマスターを実施。「“封印”により皮肉にも最高に近い状態で保存されていたネガフィルムは、HDスキャンをかけるとこの時を待っていたかのように発色を示し、より鮮明な形のデジタルリマスターに成功した」という。

同作品には、一流アニメーターとして高く評価されることになる、川元利浩、沖浦啓之、山下将仁、仲盛文、井上俊之、大貫健一、大橋誉志光、大森貴弘ら、豪華作画陣がスタッフとして参加。音楽監督は久石譲。

(c)学研・松竹・バンダイ

本編は約100分で、3分の映像特典を収録。音声はリニアPCM(ドルビーサラウンド)。収納BOXには、安彦良和による30年振りの新規描き下ろし版権を使用。特製ブックレット(32ページ予定)や、縮刷パンフレット(32ページ予定/抜粋版)を同梱する。公開30周年を記念し、上映・配信・電子書籍化といったマルチ展開を実施する。

(c)学研・松竹・バンダイ

「ヴイナス戦記」あらすじ

巨大な氷惑星の衝突をきっかけに、人類の移住が可能となった金星=ヴイナス。移住から70年が経過した惑星では、大陸を二分するアフロディアとイシュタルという自治州同士によって戦争状態にあった。その一方で、惑星自体がかつての金星の姿を取り戻すかのように温暖化も進み、ヴイナスは政治と環境の両面において先の見えない状況に置かれていた。

アフロディアに住む少年・ヒロはそんな閉ざされた未来に対する不満を、危険なバイクレース「ローリング・ゲーム」にぶつけて過ごしていた。そんな中、アフロディアの首都にイシュタル軍が電撃的に侵攻を開始し、ヒロたちの日常は戦火によって失われてしまう。レースという自分たちの楽しみさえ奪われ、その鬱憤を晴らすため、ヒロとその仲間たちは、街を襲撃するイシュタル軍の巨大戦車・タコを襲撃する計画を実行する。しかし、自分たちから飛び込んだ戦場は、圧倒的な力の差という非情かつ残酷な真実を突きつける。そしてこの戦いをきっかけに、ヒロはアフロディア軍と出会い、戦闘用のモノ・バイクに乗り込む兵士として、さらなる戦争の現実を体験していくことになる……。

映画『ヴイナス戦記』冒頭10分映像【Blu-ray 特装限定版 7月26日 発売!】
(c)学研・松竹・バンダイ