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Campfire Audioから3イヤフォン、Meze Audio最上位「RAI PENTA」登場

東京・中野にあるAV機器の専門店フジヤエービックのデジタルスタイルショップが主催する「春のヘッドフォン祭 2019」が27日開幕。ここではミックスウェーブやテックウインド、アユートのブースをレポートする。

Campfire Audio EQUINOX

ミックスウェーブ

Campfire Audioからは、春のヘッドフォン祭 2019 限定販売のカスタムイヤフォンEQUINOX(イークィノックス)が登場。販売数は限定30台で、価格は188,000円(税込)。会場で試聴も可能だ(ただし事前抽選の応募期間は既に終了)。

同じくCampfire Audioからは、3つのイヤフォンが参考展示された。「IO」は、日本での発売時期は未定で、価格は35,000円前後の見込み。アルミニウム製の筐体に、バランスド・アーマチュア(BA)ユニットを2基搭載する。ケーブルはNew Smokey Jacket Silver Plated Litz Cable。

Campfire Audioのコーナー
「IO」

「POLARIS 2019」も発売時期は未定で、価格は55,000円前後。アルミ筐体で、2ドライバーのハイブリッド型になる予定。音もかなりグレードアップするという。ケーブルはNew Smokey Jacket Silver Plated Litz Cable。

「POLARIS 2019」

「ANDROMEDA 2019」は13万円前後の見込み。発売時期は未定。アルミ筐体で、BA×5ドライバー構成となる。ケーブルはNew Smokey Jacket Silver Plated Litz Cable。

「ANDROMEDA 2019」

Unique Melodyからは、「MACBETH CUSTOM」というカスタムイヤフォンが登場する。日本では5月に発売予定。価格は78,000円前後。2ドライバーのハイブリッドタイプになる。

「MACBETH CUSTOM」

FAudioの新モデルは2機種で「PROJECT Y」と「Minor」。どちらも日本での発売時期や価格はまだ未定。チューニングの参考にすべく、来場者からの意見を募っていた。

「PROJECT Y」
「Minor」

Beat Audioからも、新ケーブル「Vermilion MKII」が登場。CEOのArion氏も来日した。発売時期や価格は未定。導体に高純度単結晶銅を採用。螺旋構造の新しいケーブルデザインになっているほか、1本1本にも模様があり、光の当たり方で色の深みが変化するのが特徴だ。

「Vermilion MKII」
CEOのArion氏も来日

テックウインド

テックウインドブースの見どころは、ルーマニア・Meze Audioのハイエンドイヤフォン「RAI PENTA(ライ ペンタ)」だ。4月26日から発売中。ハイブリッド型のユニバーサルタイプで、価格はオープンプライス、店頭予想価格は128,000円前後(税込)。

Meze Audio「RAI PENTA」

Mezeが「鮮明でクリアなサウンドと理想的な装着感を追求して生み出した」というモデル。4基のBAと、1基のダイナミック型ドライバーで構成。独自のハイブリッド ペンタドライバーテクノロジーを使い、各ドライバーをバランスよくチューニングしたという。

また、5つのドライバーがシームレスに働くよう、極めて緻密に設計・製造したメタル素材の音導管を採用。「全ての周波数帯域において調和の取れたサウンドを届けることを実現した」とする。

再生周波数帯域は4Hz~45kHz、入力感度は110dB SPL/1mW。インピーダンスは20Ω。歪率は0.1%以下。

「RAI PENTA」

米Westoneの新製品も一挙に登場。新たな「Bシリーズ」は、低音の再生にこだわったモデルで、4月26日発売。価格はオープンプライスで、店頭予想価格(税込)は「B30」が47,800円前後、「B50」が79,800円前後。

ユニット構成は、B30がBA×3基(高域1・中域1・低域1)で、「パワフルで豊かな低域、解像度の高い中域、明瞭な高域が特徴」だという。

B50がBA×5基(高域2・中域2・低域1)で、「低音から高音に至るまで極めてスムースなつながりを実現させました。大きめの低域ドライバを搭載する事で、明瞭なサウンドの中に“パワフル”かつ“豊か”な低音が感じられるモデル」になったという。

どちらのモデルもケーブルはMMCXで着脱可能。有線ケーブルに加え、Bluetoothケーブルも付属。ワイヤレスイヤフォンとしても活用できる。

「Bシリーズ」の「B50」

Wシリーズも刷新し、4月12日から発売中。価格はいずれもオープンプライスで、店頭予想価格(税込)はW10が27,800円前後、W20が37,800円前後、W40が59,800円前後、W60が124,800円前後、W80が178,000円前後。

新Wシリーズは「リデザインモデル」と位置づけられ、W40とW60は筐体がよりコンパクトになり、「長時間音楽を聴きたくなるデザイン。ドライバが複数内蔵されていることが信じられない程コンパクトで快適な着け心地」を実現したという。W40/60/80では、付け替えが可能なフェイスプレートはメタル製となり、より強固で重厚感のある仕様へと改良された。

W40とW60は内部の音響もリファイン。また、上位機のケーブル「High-Definition Silver MMCX Audio Cable」は、銀の含有量を高めたことで減衰率が小さくなり、より繊細な音の伝達が可能になった。また、W10/20/40/60にはBluetoothケーブル、W80にはBluetoothケーブルバージョン2も無償で同梱する。

アユート

Astell&Kernブランドの新機種として、ポータブルながら8ch DACのESS「ES9038PRO」を2基搭載、バランスで12Vrms、アンバランスで6Vrmsの出力を実現、ミニXLR出力も備えた超弩級プレーヤー「KANN CUBE」(カンキューブ)を出展。イベント開始から、多くの来場者が試聴に訪れていた。6月発売予定で、価格はオープンプライスで、直販価格は199,980円(税込)。

超弩級プレーヤー「KANN CUBE」

据え置きのオーディオ機器で使われるESS製の8ch DACチップ「ES9038PRO」を、2基採用。左右チャンネルそれぞれに1基ずつ使っており、8chをフルで使ってD/A変換する事で、「限りなく正確なサウンドの提供が可能になる」という。

5ピンのミニXLR出力も搭載。据え置きのオーディオ機器と接続し、屋外でも、屋内でもKANN CUBEをプレーヤーとして活用するスタイルも提案している。内蔵ストレージメモリは128GB。最大512GBまでのカードが利用できる、microSDカードスロットも1基備えている。

さらに、Fenderブランドから、ハイブリッド型イヤフォン「NINE 2」と「TEN 2」を参考展示。

「NINE 2」
「TEN 2」

AZLAのブースでは、4月20日に発売されたエントリーイヤフォン「ORTA(オルタ)」をアピール。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は16,980円前後(税込)。8mm径のダイナミック型で、40μ厚のアルミ合金製振動板を使った、独自開発の「ALCドライバー」を採用。ユニットから発せられる音波の直進性をキープしているのが特徴だ。

Acoustuneからは、ダイナミック型イヤフォン「HS1695TI Gold」と「HS1655CU White」を参考展示。筐体素材の違いによる音の傾向が楽しめるほか、新IEMコネクター「Pentaconn Earコネクターを搭載している。

「HS1655CU White」
「HS1695TI Gold」

オンキヨー&パイオニア

オンキヨーのブースでは、3年かけて独自開発したというマグネシウム素材のBAを使ったカスタムイヤフォンを参考出品。「従来のモデルとは全く異なる“新しい音”をご体験いただける」という。

フルレンジモデルの他、2基のモデルと、3基のモデルも用意。3モデルのラインナップで、製品化に向けて開発を進めているとのこと。

STAX

コンデンサ型ヘッドフォンの新モデルとして、6月5日に発売予定の「SR-L700 MK2」と「SR-L500 MK2」を出展。28日の日曜日12時からは、開発者が登壇するイベントも予定している。

既存の「SR-L700」と「SR-L500」を交換可能なリケーブル対応とし、ケーブル自体も刷新。筐体にはアルミ製ケースホルダーを採用。より自由度の高い機構デザインを可能としており、従来の直線的なデザインから緩やかなカーブを持たせたデザインへ変更。イヤーパッドが側頭部へより自然にフィットしやすくなった。

リケーブル対応になった

剛性が高く、装着時に不必要な歪みやひねりが発生しにくくなり、フィット感(密着度)が大幅に向上したという。

HIFIMAN JAPAN

静電型ヘッドフォンシステム「Jade II」

静電型ヘッドフォンシステム「Jade II」と、ポータブルプレーヤー「R2R2000(RED)」を日本初公開する。どちらも発売日は未定。価格はオープンプライスで、店頭予想価格はアンプ付きの「Jade II」が2,499ドル前後、「R2R2000(RED)」が約1,200ドル前後。

HIFIMAN初の静電型ヘッドフォンシステム「Jade」の後継機が「Jade II」。「音楽ファンに十分手が届く価格を保ちながらも、前モデルの高い評価をベースに大きな音質の向上を果たした」という。

光沢のあるJadeのグリーンから、濃い紫へと角度によって見た目が変化するドライバーユニットを採用。静電型ならではのスピードと細部表現力を特徴とし、7Hz~90kHzまでの再生に対応。楕円形のイヤーカップを採用している。

駆動用のアンプがセットになっており、アンプの重さは11kg。外形寸法は400×265×108mm。

駆動用のアンプ

ポータブルプレーヤー「R2R2000(RED)」は、Bluetooth高音質技術の「HWA」に対応した「R2R2000」のDANを受け継ぎながら、コストダウンを図ったという後継機。カラーは赤となっている。

マルチビットDACチップの「PCM1702」をデュアル構成で搭載。 ストレージメモリは最大256GBまで拡張できる。USB DAC機能を備え、USB-C端子でPCなどと接続、最大384kHz/24bitまでの音楽ファイルを再生できる。

HIFIMANがカスタム設計したFPGAデジタルフィルタを採用。最大768 kHzのサンプリングデータレートをサポート。HIFIMANがカスタム設計したシングルプロセスの組み込み型OSも採用しており、可能な限りの低ジッターを保証するために、1つのタスクのみを処理するようになっている。

ポータブルプレーヤー「R2R2000(RED)」