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「iOS 13」今秋公開。ダークモード搭載、アプリ起動は最大2倍に高速化

アップルは4日、開発者向けイベント「WWDC 2019」において、iOS 13を発表した。暗い場所で快適な表示ができるダークモードを追加、写真やマップアプリなども刷新する。今秋に、iPhone 6s以降に無料で提供予定。

iOS 13

なお、ベースを同じとしたiPadOSも新たに発表しており、こちらはiPadの大画面を活用し、マルチタスク性能などを強化している。iPadOSについては別記事で紹介している。

ダークモードでは、システム全体とネイティブアプリの表示がダークカラーになり、低照度の環境で見やすくなる。サードパーティのアプリ開発者も、この機能をアプリに盛り込むことができ、日没時または特定の時間に自動的にオンになるようにスケジュールも可能。

ダークモード

パフォーマンスも向上。Face IDのロック解除が高速になるほか、アプリのダウンロードサイズも縮小、アプリの更新データ量も削減、アプリ起動も最大2倍に高速化する。

写真アプリも刷新。機械学習を使い、ライブラリの中から最高の画質を強調表示。過去の写真から、月、日、年単位で重要なイベントをまとめて紹介したり、似た画像のグルーピング、ビデオの自動再生などの機能も備える。

撮影した写真の編集機能も強化し、さらに直感的に操作可能。また、これらの機能の大半を、ビデオ編集にも活用できるようになる。

カメラアプリでは、照明の調整や、目をハッキリさせる、顔を明るく肌をなめらかにするといった調整も可能。新しいハイキーなモノクロエフェクトなども追加される。

オーディオ共有機能も搭載。iPhone、またはiPadに、もう1台を近づけるだけで、映画鑑賞や友人との曲の共有が手軽にできるようになるという。

マップアプリも進化。ベースマップを一から作り直しており、道路情報のさらなる拡大、歩行者用データの改良、より正確な住所などを実現。道路に降り立って、高画質な写真で街中を見回すこともできる。この新しい地図データは、現在は特定の都市や州でのみ利用できるが、2019年末までに米国全域で、2020年にはさらに多くの国々に展開する予定。

様々なアプリやWebサイトに、より簡単かつ迅速、かつセキュアにサインインするための機能も追加。現在はSNSのアカウントやメールアドレス、パスワードなどを入力する必要があるが、この新機能では、ユーザーがApple IDを使用して認証が可能。電子メールアドレスを要求されても、ユーザーは自分のアドレスを公開せず、代わりにアップルが用意したランダムな電子メールアドレスを使用可能。この機能でログインすると、Face IDまたはTouch IDでの認証も可能になる。なお、アップルはこのサインイン機能を使い、ユーザー、またはアプリ内でのユーザーの行動をプロファイルすることはしないという。

他にも、リマインダー機能の強化、Siriのトークがより自然になるなど、細かな機能強化も行なわれる。

スマートスピーカーのHomePodは、家族の声を区別できるようになり、それぞれにメッセージや音楽などを届けられるようになる。