ニュース

ワーナーとユニバーサルがディスク流通事業統合。北米で合弁会社設立へ

AT&T傘下のワーナー・ブラザース ホームエンターテイメントと、コムキャスト傘下のユニバーサル・ピクチャーズ ホームエンターテイメントは15日(米国時間)、北米におけるディスクの販売と流通に関する事業を統合する合弁会社設立を発表した。新会社のトップは、ユニバーサル・ピクチャーズ ホームエンターテイメント社長のエディ・カニンガム氏が務める予定で、'21年第1四半期からの運営を目指す。

設立を目指す合弁会社では、ワーナーとユニバーサル両者の新作映画、旧作映画、テレビ番組などのコンテンツを対象とし、アメリカとカナダで最大10年間、UHD BD、ブルーレイ、DVDなどのディスク販売と小売り向けのマーケティングを行なう。

合弁会社設立後も、デジタル配信事業については両スタジオが独立運営。またディスク・デジタル配信共にコンテンツと消費者向けマーケティングもスタジオが引き続き行なうという。

合弁会社とは別に、両スタジオはディスク流通に関する国際ライセンス契約を締結。

ユニバーサル・ピクチャーズは'20年第3四半期より、ドイツ・オーストリア・スイス・日本で、ワーナー・ブラザースのディスク流通を担当。またワーナー・ブラザースは'21年第1四半期より、イギリス・イタリア・ベルギー・オランダ・ルクセンブルクで、ユニバーサル・ピクチャーズのディスク流通を担当する。

発表に関して、ワーナー・ブラザース ピクチャーズとワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント社長のロン・サンダース氏は「ディスク事業は、依然として業界にとって重要かつ活発なカテゴリーだ。今回の合弁事業によって、ビジネス革新が促進し、ディスクの提供が最適化されることで、ファンと消費者へ届けるディスクフォーマットの寿命を延ばす機会となる」とコメント。

ユニバーサル・フィルム エンターテイメントグループの社長を務めるピーター・レビンソン氏は「市場の状況と消費者の視聴行動は進化し続けているため、今後も持続的に提供し続けるための具体的施策を共有するパートナーを望んでいた。合弁会社は、小売りパートナーと協力し、ディスクフォーマットを強固にし、今後数年間の持続を確保するための重要な機会を与えるものだ」としている。