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NHKスペシャル「下山事件」30日夜。“占領期最大の謎”に迫る

NHKは、“戦後史最大のミステリー”として、いまなお多くの謎につつまれる占領期最大の未解決事件「下山事件」に、ドラマとドキュメンタリーの二部構成で迫るNHKスペシャル・シリーズ未解決事件「File.10 下山事件」を、3月30日19時30分より、総合テレビで放送する。

第一部のドラマは19時30分~20時48分、第二部のドキュメンタリーは22時~22時54分の放送。

1949年7月、国鉄総裁が突然の失踪後、謎の轢死体で発見された下山事件は、数多くの作家やジャーナリストが挑み、誰も解くことができなかった“占領期最大の謎”と呼ばれている未解決事件。

今回、NHK取材班は厚いベールに包まれてきた怪事件に光を当てる“極秘資料”を入手。4年にわたる解析・取材の末に浮かび上がってきたのは検察が迫っていた真犯人の実像と、その水面下で繰り広げられていた超大国の緻密な謀略だった。

ドラマ編では、戦争の影を色濃く残す占領期に浮かび上がった“巨大な闇”に、人生をかけて立ち向かったひとりの検事の壮絶な戦いを映像化する。出演は森山未來、佐藤隆太、大沢たかお、溝端淳平、玉置玲央、前田旺志郎、森崎ウィン、渡部篤郎ほか。作は安達奈緒子、音楽は川井憲次。

ドキュメンタリー編では、新資料から事件の真相に迫る。

森山未來

ドラマ編で主演を務めた森山は「漫画家の手塚治虫さんや浦沢直樹さんが描いているように、物語として描きたいという思いに駆られてしまうくらい謎めいた物語で、見ている分には面白いのですが、演じている時は無常観というか、そういったものにおそわれていた記憶があります」とコメントしている。

森山未來(主演・布施健役)

下山事件は戦後最大のミステリーと言われているだけあり、物語としての面白さがありますが、事実を基に描かれていることは間違いありません。今回、自分でも本を読んだり調べさせてもらったりして、共産主義や資本主義、アメリカやロシアといった国の間で日本という国が生き方を見つけていかなければならなかった、戦後のある出発点が下山事件に凝縮されているのではないかと想像しています。

漫画家の手塚治虫さんや浦沢直樹さんが描いているように、物語として描きたいという思いに駆られてしまうくらい謎めいた物語で、見ている分には面白いのですが、演じている時は無常観というか、そういったものにおそわれていた記憶があります。
こういうことが本当にあったのだと、より多くの人に知ってもらうことが番組の意義につながると思っています。

梶原登城チーフ・ディレクター(演出)

見どころは森山さんをはじめとした俳優さんたちの熱演です。検事という立場で葛藤を続ける森山さんの演技のおかげで、これだけ緊張感の高いドラマになったと思います。事実をベースにいかにサスペンスドラマとして面白いものに仕上げるかということを一生懸命にやりましたので、ドラマとしての面白さも味わっていただければと思います。