富士通、H.264/MPEG-2の双方向変換が可能なLSI

-フルHD対応。HDDレコーダやノートPCへ向け


MB86H57(左)、MB86H58(右)

7月下旬よりサンプル出荷開始


 富士通マイクロエレクトロニクス株式会社は8日、MPEG-2とMPEG-4 AVC/H.264の双方向変換が可能なフルHD対応のトランスコーダLSI を開発したと発表した。

 FBGA 650ピンパッケージの「MB86H57」と、PBGA 496ピンの「MB86H58」の2モデルを用意。ともに7月下旬よりサンプル出荷を行なうという。

 フルHDのMPEG-2からH.264への変換や、MPEG-2 SDからH.264への変換に加え、H.264からMPEG-2 SDへの変換も可能なトランスコードLSI。オーディオトランスコードにも対応する。トランスコーダとしてだけでなく、エンコード機能も搭載。非圧縮映像のH.264エンコードや、非圧縮音声のMPEG-1 Audio Layer2エンコードなどにも対応する。

 低消費電力設計を採用。富士通研究所独自のアルゴニズムによる高画質化と処理量低減により、トランスコード時の消費電力をメモリ内蔵で1Wに抑制。業界トップクラスの低消費電力を実現したという。また、デジタル放送のコンテンツ保護に必要なセキュリティ機能や、放送信号から映像/音声データを復調するデモジュレータ接続インターフェイスを1チップに集積した。

 さらにパッケージサイズはMB86H57が15mm角と小型化を実現。HDDレコーダなどの据え置き型製品だけでなく、ノートPCなどのモバイル製品への搭載も可能だとしている。MB86H58は27mm角のパッケージ。


(2009年 5月 8日)

[AV Watch編集部 大類洋輔]