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アップル、「iOS 7」を米国時間9月18日に公開

UI一新/64bit対応。カメラアプリにフィルタ機能

iPhone 5sでiOS 7を利用しているところ

 アップルは、iOS機器向けの新OS「iOS 7」の提供を米国時間の9月18日から開始する。対応機種はiPhone 4以降、iPad 2以降、iPad mini、第5世代iPod touch。11日に発表された新機種のiPhone 5s、iPhone 5cでもiOS 7がプリンストールされる。

 従来のユーザーインターフェイスを一新し、カラーパレットやレイヤを取り入れ、フォントも新デザインのものを採用。200以上の新機能を取り入れている。

 また、64bitアーキテクチャのCPU「A7」を搭載した「iPhone 5s」に対応するため、64bitカーネルにも対応。64bit用アプリだけでなく、32bitアプリも実行でき、アプリ開発者向けの開発環境である「Xcode」にも対応している。

 iPhone 5sとiOS 7の組み合わせでは、カメラアプリで静止画の高速連写や120fpsの720p動画撮影、従来の2倍高速なAF、幅広いダイナミックレンジでの撮影などが可能。さらに、ホームボタンに追加された指紋認証も利用できる。

 それ以外の機種でも、カメラアプリではフィルタの適用が可能になり、正方形(square)に画像をレタッチするフィルタも備えている。

iPadで利用しているところ
インターフェイスが一新された

 また「写真」アプリでは、「年別」、「コレクション」、「モーメント」などの新しいグルーピング機能を追加。「年別」をタップすると、その年に撮影した写真とビデオが画面いっぱいに並び、年の中では、例えば「ハワイ」といった「コレクション」で整理・表示される。

 新しいコントロールセンターは、ロック画面を含むどの画面からでも、下からスワイプするだけでアクセス可能。機内モードへの切り替え、無線LANのON/OFF、ディスプレイの明るさ調整などに素早くアクセスできる。通知センター機能では、ロック画面の状態で新着メールや不在着信、TO DOリストなどが確認できる。

 マルチタスクも改善され、ユーザーがアプリを使う時間を学習、起動前にコンテンツを更新するなど、インテリジェントな動きを可能にした。

 AirDropは、近くにいるiPhoneユーザーなどと無線LAN経由でコンテンツを共有する機能。連絡帳(Contacts)からAirDrop共有したい人を選ぶだけで、ピア・ツー・ピアで接続して、特別なネットワーク設定を行なうことなく、コンテンツを暗号化された形で転送を行なう。

 WebブラウザのSafariもユーザーインタフェイスを一新。スタートからフル画面となり、ブックマークやタブ表示も変更。統合されたスマート検索フィールドにURLやキーワードを入力すると、探しているものに一致する可能性が高い結果を自動で表示する。iCloud Keychainにより、クレジットカードやパスワード情報をセキュアかつ簡単に管理できるとする。

 音声コントロールの「Siri」は、新しい男女の音声を採用し、よりクリアで、自然な声になったという。Twitterナビゲーションにも対応。Wikipediaも統合したほか、Bingでの検索にも対応する。

 米国向けにサービスをしている、音楽ストリーミング配信「iTunes Radio」も利用できる。

 なお、新たにiPhoto、iMovie、Pages、Numbers、Keynoteの各アプリが無料化された。

(山崎健太郎)