ソニー、バルセロナの液晶TV工場を現地企業に譲渡


 ソニーは、欧州向けの液晶テレビを生産するスペインのバルセロナ工場を、スペインのフィコサ・インターナショナル(Ficosa)及びコムサ・エステ(COMSA EMTE)の2社へ譲渡することを決定した。

 液晶テレビ事業の収益力強化のための生産体制効率化の一環として、譲渡を決定。2010年12月までの譲渡完了を予定している。

 バルセロナ工場は1973年1月に設立され、2010年8月末時点の従業員数は1,100人。今後は製造系の分野を担う新会社と、設計・開発系の分野を担う新会社の2社に分割して譲渡し、製造系の新会社はFicosaが100%所有、運営。設計/開発系の新会社はFicosaとCOMSA EMTEがそれぞれ50%所有し、運営する。バルセロナ工場の大半の従業員が、両新会社に引き継がれる予定。

 ソニーは、製造系の新会社に対し譲渡後2年間、液晶テレビの生産を委託。同時に、製造系、設計/開発系の両新会社は、新規事業の開拓にも取り組んでいくという。なお、今回の譲渡に関連して発生する損失は、第1四半期業績発表時点での2010年度構造改革費用見通し750億円に織り込み済みで、2010年度連結業績見通しに与える影響は軽微としている。


(2010年 9月 8日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]