日立、スマホ/PC/TV対応の配信ソリューションを販売

-端末に応じた画質で配信、視聴連携も可能


Videonet.tvのサービスイメージ

 日立製作所は、映像配信サービスを提供/利用する企業向けに、スマートフォンやテレビ、PCなどに対応したマルチスクリーン映像配信ソリューション「Videonet.tvシリーズ」を2月15日より販売する。

 想定される用途は、コンシューマ向けのVODサービスのほか、ホテルの客室や、病室、学習塾、職場内の社員研修、美術館などのイベント、観光案内など。

 同社は、2006年から「ネットTV」(デジタルテレビ情報化研究会仕様に準拠したストリーミング受信対応のデジタルテレビ)向けの映像配信サーバーシステムとして「Videonet.tv」を提供している。15日から販売するソリューションでは、ネットTVだけでなくスマートフォンやPCなどにも対応。これらに向けた動画/静止画のオンデマンド配信、各端末に合わせたポータルページの自動生成、ブックマーク/共有による視聴連携などの機能拡充を行なった。

 このソリューションは、映像配信サービス事業者や、配信プラットフォームを提供するクラウドサービス/ASP事業者、ビジネスで映像を配信を利用する企業向けにソフトウェアパッケージとして提供。配信サービスのユーザーは用途や状況に応じてスマートフォン/PC/テレビを選択してオンデマンド視聴できるようになるとしている。

 配信はストリーミング形式。テレビやPCに対してはデジタルテレビ情報化研究会HTTPストリーミング仕様に準拠。スマートフォンに対しては、回線の速度に応じて最適な帯域を選択するアダプティブストリーミングに対応する。

 スマートフォン/テレビ/PCの間でポータルページやブックマークを連携可能。テレビで観ていた続きを外出先でスマートフォンを使って再生するといったことができる。また、コンテンツ管理者が映像を配信サーバーへ登録するだけで簡単にテレビ/PC/スマートフォン向けのポータルページが自動生成され、映像トランスコーダとも連携して各端末に応じた帯域に変換するため、運用の負担を軽減するという。

 このソリューションを使った配信サービスの再生対応端末は、スマートフォンがAndroid 2.2以上、iPhone/iPad(iOS 5.0以上)、テレビは前述のネットTV、PCはWindows XP/Vista/7。配信性能は、TV/PCで最大5,000Mbps/サーバー(参考値)、最大1,000セッション/サーバー。



(2012年 2月 14日)

[AV Watch編集部 中林暁]