オリンパス、“OM-D画質”のミラーレス「PEN Lite E-PL5」

-約5万円の「PEN mini E-PM2」、高級コンデジ「XZ-2」も


PEN Lite E-PL5。「M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R」を装着したところ

 オリンパスは、マイクロフォーサーズ規格の、ミラーレスレンズ交換式デジタルカメラ「PEN Lite E-PL5」を10月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、ボディ単体が7万円前後、「M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R」が付属するレンズキットが8万円前後、それに「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6 R」も追加したダブルズームキットが10万5,000円前後。

 さらに、同じくマイクロフォーサーズ規格に準拠したミラーレス・エントリーモデルとして「PEN mini E-PM2」を10月下旬に発売する。ボディカラーはブラック、シルバー、ホワイト、レッドの4色。価格はオープンで、店頭予想価格は、ボディ単体が5万円前後、「M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R」付きのレンズキットが6万円前後、「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6 R」も加えたダブルズームキットが8万5,000円前後。

 さらに、F1.8-2.5の大口径標準ズームレンズを搭載した高級コンパクトデジカメ「STYLUS XZ-2」も10月下旬に発売する。価格はオープンで、店頭予想価格は6万5,000円前後。




■PEN Lite E-PL5

 「PEN Lite E-PL3」の後継機。カラーバリエーションはシルバー/ブラック/ホワイト。ミラーレスの最上位「OM-D E-M5」に搭載されている4/3型、1,605万画素のLive MOSセンサーと画像処理エンジン「TruePic VI」を、「E-PL5」にも採用。「OM-D譲りの高画質」を謳っている。センサーシフト式の手ブレ補正機構やダストリダクション機能を装備。E-PL3と比べ、背面モニタがタッチパネル式になり、交換可能なグリップを採用するなど、細部も改良されている。

PEN Lite E-PL5のシルバー。「M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R」を装着したところPEN Lite E-PL5のホワイト。「M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R」を装着したところグリップの交換が可能

 サイズは、110.5×38.2×63.7mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約325g(CIPA準拠/充電池やメモリーカード含む)、約279g(本体のみ)と、小型・軽量なのが特徴。背面の3型、46万画素液晶モニタはタッチパネルになり、ライブビュー表示をタッチすることで撮影ができる「タッチAFシャッター」を装備。

自分撮りもできるバリアングル液晶を搭載

 さらに、液晶モニタの可動範囲を上方向約170度、下方向約65度に拡張。ローアングルやハイアングル撮影に加え、新たに“自分撮り”(セルフポートレート)撮影も手軽にできるようになった。モニタはAnti-FingerPrintコーティングで指紋や汚れがつきにくく、視野角は上下左右176度を実現。光学樹脂を空気層を封止することで内面反射を抑え、屋外での見やすさを向上させている。

 AFシステムには、「OM-D」でも使われている「FAST(Frequency Acceleration Sensor Technology) AF」システムを採用。Live MOSセンサーを高速駆動し、演算処理のスピードも向上させ、レンズとの通信も高速化。レンズに搭載したフォーカシングの高速化と静音化を実現する「MSC(Movie & Still Compatible)」 機構との相乗効果や、AFシステムを起動するレスポンスの向上などを組み合わせる事で、高速なAFを実現したとする。動体追尾機能を充実した3DトラッキングAFも備えている。

 フルHD動画撮影にも対応。MPEG-4 AVCのMOV形式で録画ができ、1,920×1,080/30p/20Mbps(ファイン)/17Mbps(ノーマル)、もしくは1,280×720/30p/13Mbps(ファイン)/10Mbps(ノーマル)が選択可能。さらに、Motion JPEGのAVI形式でも録画でき、1,280×720/30fps、640×480/30fpsから選べる。最長記録時間はMOV形式で最長約29分。動画撮影時にもタッチAFが機能する。

 ムービーエフェクト機能として、残像効果で動画を演出する「ワンショットエコー」と「マルチエコー」、「アートフェード」効果を搭載しました。自然なフェード効果で異なるアートフィルターを繋いだムービーを撮影できる。

 さらに、動画撮影時に、タッチパネルで拡大位置を指定して、任意の場所を拡大できる「ムービーテレコン」機能を搭載。画質劣化を抑えて4倍にクローズアップした動画撮影ができるという。静止画撮影では、デジタル処理で撮影画像を2倍に拡大する「ワンプッシュデジタルテレコン機能」も利用可能。

 記録メディアはSDXC/SDHC/SDメモリーカード。東芝の無線LAN搭載SDHCカード「FlashAir」を使う事で、スマートフォンとの連携も可能。スマートフォンアプリ「OLYMPUS Image Share」(iPhone/Android対応/10月公開予定)をインストールした端末を使い、カメラで撮影した画像をSNSにアップロードしたり、スマートフォン上でアートフィルタをかけるといった使い方が可能。ワンタイムパスワードを発行し、友人や家族と一緒に写真を楽しむ事もできる。




■PEN mini E-PM2

 「PEN mini E-PM1」の後継機種で、上記「E-PL5」と同様に、「OM-D E-M5」に採用されている4/3型、1,605万画素のLive MOSセンサーと画像処理エンジン「TruePic VI」を搭載。画質を高めている。センサーシフト式の手ブレ補正機構やダストリダクション機能も装備。ボディカラーはブラック、シルバー、ホワイト、レッドの4色。

PEN mini E-PM2のレッド。「M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R」を装着したところPEN mini E-PM2のシルバー。「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6 R」を装着したところ
背面モニタは固定式

 E-PL5との違いは、背面モニタが固定式である事と、グリップが着脱できない事。また、モードダイヤルが省かれているなど、一部の操作系が異なる。カメラ上部に「ライブガイド」用ボタンを備え、写真に詳しくない人でも、「鮮やかさ」、「色合い」、「明るさ」、「ボケ具合」、「動感」などのアイコンを選び、スライドバーを上下させるだけで意図通りの撮影ができるモードとなる。

 モニタは3型、46万画素のタッチパネル式。ライブビュー表示をタッチすることで撮影ができる「タッチAFシャッター」にも対応する。AFシステムには、「FAST AF」システムを採用。

 動画撮影機能もE-PL5と同じで、MPEG-4 AVCのMOV形式で、1,920×1,080/30p/20Mbps(ファイン)/17Mbps(ノーマル)、もしくは1,280×720/30p/13Mbps(ファイン)/10Mbps(ノーマル)の撮影が可能。Motion JPEGのAVI形式でも録画ができる。ムービーエフェクト機能も利用可能。

 記録メディアはSDXC/SDHC/SDメモリーカードを採用。東芝の無線LAN搭載SDHCカード「FlashAir」を使い、スマートフォンとの連携も可能。アプリは「OLYMPUS Image Share」(iPhone/Android対応/10月公開予定)を利用する。



■STYLUS XZ-2

STYLUS XZ-2

 コンパクトデジカメの新ブランド「STYLUS」の新モデル。「XZ-1」の後継モデルと位置付けられており、撮像素子は有効1,200万画素の新開発1/1.7型CMOSセンサー。裏面照射型で、RAW形式で撮影もできる。さらに、撮像素子シフト式の手ブレ補正機構も搭載。画像処理エンジンはTruePic IVで、感度はISO 100~12800に対応する。

 レンズは光学4倍ズームで、焦点距離は35mm換算で28~112mm相当、明るさF1.8~2.5の明るいレンズを採用。操作性にもこだわり、ハイブリッドコントロールリングを搭載。レンズ横のレバーの向きを変えることで、クリック感のあるデジタル操作と、スムーズなアナログ操作を選択できるという。

 フルHD動画撮影にも対応。MPEG-4 AVC/H.264のMOV形式で、1,920×1,080/30pと、1,280×720/30pの撮影ができる。

 モニタは3型、92万画素でバリアングルタイプ。別売の電子ビューファインダー「VF-2」(31,500円)も取り付けられる。記録メディアはSDXC/SDHC/SDメモリーカードを採用。東芝の無線LAN搭載SDHCカード「FlashAir」を使い、スマートフォンとの連携も可能。アプリは「OLYMPUS Image Share」(iPhone/Android対応/10月公開予定)を利用する。

 外形寸法は113×48×65.4mm(幅×奥行き×高さ)。メモリーカードや電池を含めた重量は346g。



(2012年 9月 18日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]