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4K DLPプロジェクタを手頃な価格に。TIが0.67型4Kチップを説明
(2016/1/29 18:11)
日本テキサス・インスルメンツ(TI)は29日、DLP事業に関する説明会を開催。ホームシアターや業務用のDLPプロジェクタ向けの0.67型/4K DMDチップの提供開始による、シアター製品強化などについて説明した。
従来の4K/UHD対応DMDチップは、デジタル・シネマ劇場向けの大型チップとなっていたが、CES 2016で発表した4K/UHD DMDチップは、0.67型と大幅に小型化。同社の1080pチップセットの0.65型とほぼ同サイズとすることで、1チップで4K DLPホームシアタープロジェクタの小型化を実現できるとする。チップセットは今春の出荷を予定している。
UHD/4Kの3,840×2,160ドットに対応。DMDチップ表面の400万枚の微小ミラーは、時分割駆動を行なうことで830万画素の投射に対応。個々のミラーは、1秒間に9,000回以上のスイッチング動作が可能で、毎フレームに2個の分離したピクセルをスクリーンに投写し、4Kのフル解像度を実現するという。
また、高コントラストなどのDLPの特徴も継承。「もっとも美しい映像を、アフォーダブル(お求めやすい)な価格で提供できる」(TI DLP事業部 ケント・ノバック シニア・バイス・プレジデント)という。
【訂正】記事初出時に「DCIの4,096×2,160ドット対応」としていおりましたが、対応しておりませんでした。お詫びして訂正いたします(2月1日14:00)
TI DLP事業部 シニア・バイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャー ケント・ノバック氏は、DLPのビジネス展開について説明。最大のマーケットは、企業/エンタープライズ向けのプロジェクタで「世界市場の半分はDLP」としたほか、劇場向けのデジタルシネマにおいても9割はDLPという。
また、小型プロジェクタのDLP Picoに加え、光制御を使った3Dプリンティングやリソグラフィなどの応用、車載向けのHUDデジタルサイネージなどのアプリケーション拡大にも力を入れているとした。
新たな0.67インチ4Kチップについては、ホームシアターだけでなく、高輝度エンタープライズ向けなどにも提案していく。なお、8Kについては、「日本が2020年に向けて力を入れていることは認識している。高解像度化の検討は行なっている」と語った。