2020年7月期。「デカダンス」や「ド級編隊エグゼロス」など

編集Yのチェックポイント

集英社・ジャンプスクエアで連載中、映像化不可能と思われた「ド級編隊エグゼロス」がアニメ化される。謎の侵略者と戦うヒーロー“エグゼロス”の物語なのだが、“HERO(ヒーロー)はHとEROで出来ている”というキャッチコピーが示すように、作品の中心を貫くのは“エロス”。

人間のエロスの源「H(エ)ネルギー」を吸い取ることで少子化をエスカレートさせて、人類を緩やかに滅ぼさんとする侵略者・キセイ蟲に立ち向かうのが、最もエロい!? 5人の高校生たち。なぜがHなトラブルに巻き込まれやすい青少年・炎城烈人と美少女達による熱いバトルが繰り広げられるハズだが、謎の湯気や光線であんまり見えないんじゃないかと今から心配だ。

高いクオリティでTVアニメ、そして劇場版とヒットを記録した「幼女戦記」。それを手掛けた新進気鋭のスタジオ・NUTが放つ、完全新作オリジナルTVアニメが「デカダンス」だ。

遥か未来、未知の生物“ガドル”の侵攻によって絶滅寸前へと追いやられた人類は、移動要塞デカダンス内部で暮らしつつ、必死の抵抗を続けていた。

幼い頃から戦士に憧れて育った少女・ナツメは、現実主義者で無気力な装甲修理人・カブラギの元へと配属され、清掃に追われる日々を送る。そんなある日、作業中にガドルとの戦闘に巻き込まれてしまったナツメが見た光景は、次々と《ガドル》を倒していくカブラギの姿だった

「劇場版名探偵コナン ゼロの執行人」や、自身の原作である「デス・パレード」などで監督を務める立川譲と、「BANANA FISH」、「ヴィンランド・サガ」など、話題作を手掛ける脚本家・瀬古浩司のコンビが、「モブサイコ 100」に続き、再びタッグを組んでいる。圧倒的なスケールで描かれるSFアクション巨編、期待大だ。

1973年に発表され、累計470万部のベストセラーとなった小松左京氏の「日本沈没」。実写映画も配給収入28.2億円を記録、2006年には、草彅剛、柴咲コウの出演で再映画化され、こちらも興収53.4億円のヒットを記録した。

この原作を、「夜は短し歩けよ乙女」、「夜明け告げるルーのうた」、「きみと、波にのれたら」などで世界的な評価を受ける湯浅政明監督がアニメ化。しかも「DEVILMAN crybaby」以来2度目となるNetflixオリジナルアニメシリーズになるとのことで、配信開始前から要注目の作品だ。

日本沈没という未曽有の天変地異を実写で描くのは難しいが、アニメ作品ならではのダイナミズム溢れる映像表現で、どのように描写されるのか。そして、舞台が現在の日本へと変更されているのも注目ポイントだ。

都内に住むごく普通の家族、武藤家の歩(あゆむ)と剛(ごう)の姉弟は、大混乱の中、家族4人で東京からの脱出を始めるが、刻々と沈みゆく日本列島は、容赦なく彼らを追い詰めていく。極限状態で突きつけられる、生と死、出会いと別れの選択。途方もない現実と向き合う中、歩と剛は、未来を信じ、懸命に生き抜く強さを身につけていく……

講談社・週刊少年マガジンで連載中、宮島礼吏による累計400万部突破のラブコメ「彼女、お借りします」が待望のアニメ化。テーマとなっているのは、お金を払って一時的に恋人役になってくれる“レンタル彼女”だ。

20歳の大学生・木ノ下和也は、初めての彼女と一度だけキスをしたが、たった1カ月でフラれてしまう。やけっぱちになった彼は、レンタル彼女サービスを使い、女の子とデートをすることに。そこで出会ったのは、美少女、水原千鶴。

千鶴はもちろん仕事としてデートをしているのだが、様々な出来事を経て2人の関係は変化していく。さらに、和也の元彼女や、別のレンタル彼女らも登場して……。

様々な趣味を題材としたアニメが生まれているが、「放課後ていぼう日誌」が描くのは“釣り”の世界。

都会から田舎に引っ越してきた鶴木陽渚は、生き物が苦手なインドア派。手芸部に入って楽しい高校生活を過ごすハズが、謎の「ていぼう部」に入部させられてしまい、釣りをはじめることに……。

個性的な女子高生達の一風変わった青春を楽しみながら、“釣りのイロハ”も学べる。観たあとは、ちょっと堤防まで出かけたくなるアニメ。もともと4月期のアニメだったが、新型コロナの影響で3話をもって放送・配信が延期。7月期アニメとして改めてスターとする。