ソニー、有機ELディスプレイを米ユニバーサルディスプレイと共同開発


4月18日発表



 ソニー株式会社米Universal Display Corporation(UDC)は、高発光効率の有機ELディスプレイを共同で開発することに合意した。

 ソニーが開発中の中大型向け有機ELディスプレイと、UDCが開発しているリン光発光材料を組み合わせ、高効率化・長寿命化を図り、実用化を進めるのがねらい。UDCはソニーのデバイス構造に適した低分子型リン光材料の開発を行ない、ソニーはその材料のデバイス化を担当する。

ソニーの13型有機ELディスプ
レイ(試作品)
 ソニーは、2月7日に独自技術の「TAC(Top emission Adaptive Curent drive)」を用いた有機ELディスプレイの開発を発表している。駆動特性を均一化するため4TFT構成の電流書き込み方式を採用するほか、基板上部に光を送ることで、開口率を向上させたユニークな設計が特徴。テレビ放送など、家庭での動画視聴を主な用途としている。

 UDCは、'94年創立のNASDAQ上場企業で、有機EL関連のライセンスビジネスを行なっている。同社のリン光材料を使用した有機ELディスプレイは、緑色の場合、従来比4倍の発光効率を実現したとしている。

 なお、リン光を有機ELの材料として用いた場合、内部量子効率(エネルギーが光に変換される割合)の上限が理論上100%となり、発光効率と発光寿命の向上が可能になる。それに対し従来より使用されている「蛍光」の内部量子効率は、25%が上限となっている。

□ソニーのホームページ
http://www.sony.co.jp/
□Universal Displayのホームページ(英文)
http://www.universaldisplay.com/
□ニュースリリース(ソニー)
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200104/01-0418/
□関連記事
【2月7日】ソニー、13型フルカラー有機ELディスプレイの試作に成功
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20010207/sony.htm

(2001年4月18日)

[orimoto@impress.co.jp]

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